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【東方CG集(紅魔館編)】
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夜。
泣く子も黙る丑三つ時。
真司と閑流は翌日の高嶺家への訪問に備えてゆっくりと休んでいた。
そんな真司の部屋の前に人の気配があった。
それはひとつやふたつではなく、多数の人影だった。
その人影の内の一人が玄関の前へ立つと手にした工具によって難無く開錠をする。
足音を立てないように静かに陣形をしっかりと組んで数人の人影が真司の部屋へと土足で侵入してくる。
人影の先陣がリビングへと入り、ベッドの膨らみを確認し・・・ベッドへ歩み寄ったその時。
「ぐっ・・・ぁ」
ベッドへ近づこうとしていた男がその場に崩れ落ちた。
男の異変に気がついた後続の数人は慌てて仲間をやった犯人を暗い室内から探し出そうとする。
だが・・・
「ッ・・・!?がっ・・・」
一人、また一人とその場に倒れて行く。
暗い室内に何人かの男が転がった時、部屋の明かりがついた。
「・・・ったく・・・男の夜這いなんて冗談じゃないぜ」
「・・・物取りにしては大人数ですね」
木刀を持った真司と閑流が部屋中に転がっている男たちを見ながら呟いた。
二人はこの男たちが来る前に気配を察していたのだ。
ベッドには適当な枕や座布団などで寝ているように見せかけておいた。
「・・・ん・・・?」
男たちの素性を調べようとした真司は何かに気づいた。
「・・・閑流、急いで部屋を出るぞ」
「・・・?分かりました」
閑流は何時もとは違う真面目な表情の真司を見て理由は聞かずにとりあえずは部屋を出る準備をしたのだった。
「・・・エレベーターはアレだな・・・階段で行くか」
「・・・真司は先ほどの男たちを知っているんですか?」
階段でマンションの一階にまで下りる途中、閑流の質問に真司が答えた。
「・・・俺の記憶違いじゃ無ければ・・・奴らは警察の特殊部隊の連中だ」
「警察・・・?何故そんな人間があのような行為を・・・」
閑流は全く訳が分からない様子である。
「・・・さぁな・・・ただ、しっかり武装までしていたところを見ると・・・余りよろしくない展開だな」
「・・・」
二人は外の様子に細心の注意を払いながら深夜の路地へと飛び出した。
「真司!」
「うぉ・・・!?何だ・・・真妃か・・・」
「・・・何だとは何よ」
突如声を掛けられた真司は驚きを隠せないままに真妃の方に振り向く。
するとそこには深夜だと言うのに皆が集まっており、郁の姿もあった。
・・・・・・
郁の車でアスラとネクシブが居るあの空き家へと向かうことにした一行。
車内で各々が真司や閑流と同じように警察から狙われたことを知った。
「・・・って・・・恵理佳はどうしたんだ・・・?」
「・・・恵理佳の部屋にも寄ったわよ」
助手席に座った真司が恵理佳だけ居ないことに気がつく。
「けど・・・恵理佳は部屋には居なかったわ」
「な、何だって・・・!?それじゃ・・・」
冷静に答える郁に焦りの色を隠せない真司。
「落ち着きなさい、部屋の鍵は掛かっていたし、管理人さんに頼んで中へ入れてもらったけど争ったような形跡もなかったわ。
何より・・・森さんが部屋の中に居たんだから恵理佳は襲われては居ない筈よ」
「・・・成る程な・・・そりゃ確かにそうなるが・・・なら・・・」
ある意味で一安心した真司だが・・・すぐにあることに気がつく。
「まさか・・・恵理佳のやつ・・・一人で行ったのか・・・!?」
「・・・そう考えるのが妥当でしょうね」
恵理佳は襲われるより前に自らの足で高嶺家へと向かったと推測された。
高嶺の娘である恵理佳ならば時間が遅くとも家には入れる上に甚平とも話が出来る。
実の家族がおぞましい計画を企てているかもしれないと言うことを少しでも早く確かめたかったのだろう。
「・・・そこで甚平は私たちが全てを知ったことを知り・・・連中を送り込んできたってところかしらね・・・」
真妃が皆が思っていたことを呟く。
「ですが・・・いったいどうやって警察などを・・・」
「・・・まぁ・・・大方、災忌と共謀してテロなり何なりでも企てている凶悪犯、裏切り者とでも言ったんだろうな」
閑流の率直な疑問に真司が答える。
「・・・そんなことを真に受けると言うのですか・・・?」
「・・・今も昔も高嶺家は政治の深いところまで入り込んでいるし、この土野市に関して言えば高嶺が黒と言えば白も黒になるのさ」
「・・・」
真司の言葉に返す言葉もなくしてしまう閑流。
・・・
同時刻。
土野市中央警察署。
けたたましく鳴り響く署内の電話を今井が取る。
「はい、あ、はい、分かりました。中村さん!」
今井は同じく夜勤だった中村に電話だと言う事を告げる。
「はいよ」
時間も時間だったので眠そうにしながらもだらだらと電話まで移動し、今井から受話器を受け取る。
「はい、中村ですが・・・あぁ、はい、そうですが・・・」
電話に出た中村の様子を何と無しに眺めていた今井はその様子の変化に気がつく。
「・・・何ですって・・・?それは・・・何かの間違いでは?・・・いえ、はい・・・分かりました」
滅多に見せない狼狽した様子の中村は最後に取ってつけたような挨拶だけをして受話器を置いた。
「・・・高嶺の者からでしたよね・・・?こんな時間にまた災忌関連ですか・・・?」
今井が心配そうに話し掛ける。
「・・・いや・・・現時刻を持って日比谷真司とその仲間を指名手配犯とし、一刻も早く捕まえろとのことだ」
「は・・・?な、何ですって・・・!!?」
中村からの予想もしていなかった言葉に思わず声を荒げる今井。
「・・・凶悪犯につき、抵抗するようならば・・・って話までしてきやがった・・・今井、支度をしろ」
「え?あ、はい・・・!」
中村にしては珍しく、不機嫌を露骨に表しながら外出の支度を済ませる。
「いいか、他の連中よりも先に真司君達を見つけるんだ」
「はい!」
二人は慌しいままに署内を後にしたのだった。
・・・・・・
「・・・中村さんからだ」
「中村・・・あぁ、あの刑事ね」
真司の携帯が鳴る。
郁もまた中村のことは知っていた。
「中村さん?ちょっと聞きたいことが・・・あぁ、いや・・・それは間違いなんだ。ちょっと濡れ衣ってやつでさ」
真司は中村と電話をし、自分達が置かれている状況を完全に把握したのだった。
中村には濡れ衣だと説明した上で今はまだ全てを話すことは出来ないと謝って電話を切った。
「・・・まぁ、予想通り・・・今は警察フル動員で凶悪犯罪一味を探し中ってことだ」
「・・・参ったものね・・・災忌・・・じゃなく・・・天護が仲間になったと思ったら人間が敵に回るとはね」
軽い溜息を吐きながらも苦笑しながら車を走らせる郁。
・・・・・・
程なくして、一行はアスラ達の居る空き家へとやって来た。
ここならばそう簡単に操作の手も及ばないだろう。
アスラへ簡単な経緯を説明し、これからどうするべきか検討を開始する。
「・・・そうか・・・高嶺恵理佳が一人向かったとなると・・・恐らくは甚平の手に落ちたと考えるべきだな」
「・・・落ちた?どういうことだ?」
アスラの言葉の意味をイマイチ理解しきれない真司。
「・・・隠していたわけではないのだが・・・神卸しには二つあると言ったな?」
「あぁ」
昨日言われたことを思い出す。
「その二つには決定的な違いがあるのだ」
「・・・違い?」
「そうだ、その手順も去ることながら・・・神の力を人間が得るには無くてはならないものがある」
「・・・」
アスラの言葉に徐々に不安を募らせる真司。
「それが・・・人柱の存在だ」
「・・・人柱・・・まさか・・・」
悪い予感がいよいよ現実味を帯びてきた。
「人間が神の力を得ようとすればその負荷に耐え切れずに死滅する・・・だが・・・
ある条件を満たす人間を人柱とすることでその者は安全に神の力、その一部を得ることが出来るのだ」
「・・・」
「その条件とは高嶺の血筋を持つ女であり、尚且つ子を授かっていないと言う条件を満たす者だ」
「・・・恵理佳か・・・」
アスラの言葉で悪い予想は現実のものとなってしまった。
「・・・あの時は負担をかけまいと言わないでおいたのだが・・・すまない」
「・・・いや、確かにあの時に実の家族から人柱にされるかもしれないなんて言われてたらな・・・心遣いは感謝するぜ」
律儀に詫びるアスラに真司もまた感謝の念を抱きはする・・・だが・・・
「人柱ってことは・・・じいさんが神卸を成功させちまったら・・・恵理佳は・・・」
「・・・命は無いものと思って違いはない」
考えていた最悪の結果が待っていた。
「・・・高嶺家へ今から向かって恵理佳を救出する」
「いや、恐らくは高嶺家には甚平は居ないだろう」
「・・・?どういうことだ・・・?」
アスラから予想外の言葉を聞かされる。
「地上神が眠る地下・・・それは現在の鎮守高等学校の地下にあたる」
「な・・・!?俺らの学校の地下だと・・・?地下なんてあったのか・・・」
予想外の言葉は続く。
「そして高嶺恵理佳があの後向かったと考えた場合・・・恐らくはタイムリミットは正午丁度と言ったところだろう」
「・・・後半日もないな・・・それまでに学校まで行けってことか・・・」
携帯の時計を確認する。
まだ日の出には時間がある。
「・・・学校ってことは・・・皆も巻き込む気なのか・・・」
「いえ、それはないと思うわ」
真司の危惧に郁が答える。
「恐らく甚平は今日一杯は戒厳令でも出して外出禁止にしているでしょうね」
「・・・凶悪犯がうろついてますってか・・・」
「その方が私達を見つけやすいでしょうし、他人の目を気にすることなく色々とやれるでしょうから」
「・・・成る程な・・・」
ある意味では安心したが、それはそれで納得のいかないところではあった。
「・・・これは推測でしかないけど・・・恐らくは相当の警備、部隊を準備していると思うわ」
「・・・じいさんにしてみれば正午まで時間を稼げればいいんだからな・・・」
そう考えると不利な状況極まりない現状だと言える。
「もう少しで日の出になるから・・・日の出と共にここを出るわよ。
そしてそのまま車に乗って鎮守高校まで強行突破するわ」
「了解」
郁の意見に真司達はしっかりと頷いた。
・・・・・・
各々がもう少しで出発となり、準備で忙しい中・・・アスラが真司に話しかけてきた。
「日比谷真司」
「・・・前々から思っていたんだが・・・フルネームは止めてくれ、真司でいいぜ?」
「そうか、では真司、話がある」
「どうした・・・?」
話なら先ほど済ませたはず・・・そう思いながらも聞き返す。
「上手く高嶺恵理佳を救出できたとして、その後の甚平の動きに十分に気をつけて欲しい」
「じいさんの・・・?どういうことだ?」
「神卸しには二つあると言ったが・・・人柱を失った甚平が自棄を起こし、この地に地上神を蘇らせる可能性もあるのでな」
「・・・人間を滅亡させるって神をか・・・?幾らなんでもそこまではしないと思うが・・・覚えておく」
真司としては恵理佳を救出できた時点で作戦は成功だと思っていたがそうは甘くなかったようである。
「・・・万が一、地上神が蘇った場合・・・人間は成す統べなく殺されてしまうことになる」
「・・・ちょっと待てよ、お前らの主でもある天上神はどうしたんだ・・・?」
アスラから聞いた話では遥か昔の闘いは天上神が勝った筈である。
「・・・今のこの地上には天上神は復活させることは出来ない」
「・・・何故だ・・・?」
「・・・それは、今の世界を生きる真司が分かっている筈ではないか?」
「・・・どういう意味だ・・・?」
アスラの言葉の意味を理解しかねる真司。
「天上神は生命と再生の神、地上神は死と破壊の神・・・今の世界に適しているのはどちらか・・・そういうことだ」
「・・・信じたくは無いが・・・眷属のお前がそう言っているなら違いないんだろうな・・・」
言葉の意味が理解出来たが、それは現在を生きる真司としては認めなくは無いものだった。
「・・・まぁ、恵理佳を救出して、じいさんを黙らせれば良いだけの話だろ?」
「・・・そうなるな」
「任せておけって」
「私とネクシブも助力はする、何としてでも神卸しは阻止せねばならん」
ここに来て嬉しい予想していなかったことを言われる。
「お前らが協力してくれるなら大いに助かるぜ、よろしく頼むわ」
「うむ、こちらこそよろしく頼む」
言いつつ手を結ぶ真司とアスラ。
頼もしい味方をつけ、真司達は日の出を待つのだった。
神卸し完了まで後おおよそ八時間。
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