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試験的なイラストぶろぐ
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対魔征伐係.207「傷跡②」


「それで・・・相談って言うのは先日の仕事でのことかしら?」
「・・・察しが良くて助かるぜ」
学校での昼休み。
流石に屋上は寒いとのことで中庭の隅にあるベンチに座っている真司と郁。
「雪菜がそんなことを言っていたからね、大体の察しはついているわよ」
「・・・それはそれで参った話だな」
余り真剣な、深刻そうな顔をして話していると他の生徒から何事かと勘繰られてしまうので何時もの調子で話す二人。
この場所ならば二人の会話は聞こえないが、様子は見て取れてしまうので注意が必要だった。
「・・・雪菜の話から推測すると・・・いざ実戦になったら思い出しちゃったってところかしら?」
「・・・まぁ・・・そんなところだ」
直接郁には何も言っていないのだが、流石は師匠とでも言うべきか、全てお見通しだった。
「・・・あの時実感したんだが・・・忘れようとしても身体が覚えてしまっていたんだよな・・・」
「・・・まぁねぇ・・・死の恐怖なんて、人間だけじゃなく、生きてる者なら避けられる事の出来ない強い感情だし」
郁の言葉からは郁本人もまたそんな経験をしてきたと感じさせる重みがあった。
「・・・それで、師匠なら今の俺と同じような退魔師なんかも見てきたんじゃないかと思ってさ、アドバイスでも貰おうかなと」
「そりゃあ、何人も見てきたわよ」
言いつつ少し昔を思い出すように目を瞑る郁。
「・・・でも、数多く見てきたけど・・・前線復帰が出来たのは少数ね」
「・・・そうなのか」
郁の言葉に一抹の不安を覚える。
「半数は大怪我をした場合、その怪我が元で前線復帰が出来なくなってしまうし」
「・・・あぁ・・・成る程な」
死を感じるほどの大怪我ならばそれも納得が行く話だった。
寧ろ、今回の真司の例が奇跡的と呼べるものだったのだ。
「奇跡的に身体的には復帰できるようになっても・・・精神的に復帰できずにそのまま退く者も多数ね」
「・・・」
それもまた、今の真司ならば痛いほど良く分かる話だった。
「そんな中、僅かな人間だけが前線へ復帰してたわね」
「・・・その僅かな人間ってのは・・・どうやって克服したんだ?」
そこが最も重要なポイントだった。
「・・・こればかりはねぇ・・・人によって様々だし・・・決まった解決策があるわけでも薬や術があるわけでもなし・・・」
「・・・そりゃ、まぁ・・・そうだが」
意気消沈気味の弟子を見て何時もの調子で笑いながら話を続ける郁。
「真司自身が解決するしかない問題だけど・・・アドバイスがあるとすれば・・・」
「・・・すれば・・・?」
この時ばかりは流石に真司も真剣な表情になってしまう。
「死の恐怖に勝る強い気持ち、覚悟を持たない限りは復帰は無理ってところかしら?」
「・・・」
「まぁ・・・後はー・・・そんな覚悟をしてまで何故実戦、仕事をするのか・・・そこら辺を自分なりに考えてみなさいな」
「・・・分かった、後は俺が何とかするさ」
久々に師匠らしいことを言われた真司はその言葉をしっかりと胸に刻み込んだ。


「・・・それじゃ、馬鹿弟子が答え出るまで久々に修行つけてあげましょうか」
「・・・また、突然だな・・・」
先ほどまでのシリアスチックなムードはすぐに崩れ、また何時もの雰囲気になる。
二人とも根が似ているのか、余りそのような暗い、シリアスな雰囲気は息苦しく苦手だった。
「それじゃ、今日の放課後から覚悟しときなさいよ?」
「・・・久々に学校と修行とバイトの日々か・・・」
随分昔のことのように感じられる郁との修行の日々。
遥香と出会ってからは郁はその調査に奔走していた。
今もそれは変わっていない筈なのだが・・・
「・・・は?何言ってるの?」
「・・・何って、何だよ?」
郁は驚いたような呆れたような顔をしていた。
真司はそんな顔をされる発言をした覚えはなかった。
「そんな放課後のちょっとした時間だけで半殺しにまでされた相手に勝てるようになると思っているの?」
「・・・いや、すぐには無理だろうけど」
「・・・復帰は、するのよね?」
「必ず」
今一度確認を取る郁に即答する真司。
「なら、必ずまたその相手と戦うことになると思うし、それが何時になるか分からない以上、少しでも時間が惜しいわ」
「・・・まさか・・・」
真司は非常に嫌な予感がしていた。
「そのまさか、よ・・・?今日の放課後からは二十四時間、食事、風呂、睡眠以外は全て修行に費やしてもらうわ」
「・・・いや、お互いに学校とかあるだろ・・・?」
「何とでもなるわ」
「・・・俺はバイトもあるし・・・」
「何とでもなるわ」
「・・・」
もう、この時点で逃れようのない運命だと言う事を悟った真司。
「私が修行見れていない間はだいぶ楽してたみたいだし」
「・・・」
「久々にみっちりたっぷりと扱いてあげるわよ?」
「・・・お手柔らかにお願いします・・・」


1p645.jpg


最近では閑流との稽古はしていたが、自主トレと呼べるものはほとんどしていなかった。
それが放課後からは本格的な修行が二十四時間体勢で始まってしまうのだ。
正直、持つかどうか自信がなかった。
だが、郁の言う事は最もであり、半端な努力ではあのアスラには勝ち目どころか相手にすらならないだろう。
「・・・それに、今度は折られたりしないような刀も新調しないといけないし」
「・・・刀・・・地祓が良かったんだがなぁ・・・」
戦闘に置いて同じ武器でもそれまで使い込んできたものとそうではないものでは勝手がまるで違う。
作られた時は全く差のない刀であっても、何年と言う長い年月を掛けて、その使い手に合った刀へと変わっていくのだ。
特に真司の持っていた霊刀地祓は高嶺家にあった由緒ある刀だった。
この世に二本と存在しないものだったのだ。
「・・・ま、私に任せておきなさい」
「・・・まぁ・・・頼りにしてるぜ、師匠」
笑顔で自信満々に言い放つ郁に多少不安な顔をしつつも任せる真司。
こうして数ヶ月ぶりとなる師弟での修行、それも二十四時間体勢での修行の日々が始まろうとしていた。

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シンヤ(nanpP

Author:シンヤ(nanpP
・東方では始めて会った時からレミリア一筋。
・生粋の黒ニーソスキー。
・えろい。
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