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試験的なイラストぶろぐ
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対魔征伐係.196「昔話②」


「・・・兄さん、大丈夫・・・?」
「大丈夫だって、恵理佳も一緒に医者から聞いてただろ?」
真司の部屋。
あの後、電車で土野市へと戻ると病院へと向かい、きちんと怪我の治療をして貰った。
そして今後のことについて考え直すべく真司の部屋へと戻ってきたのだが・・・
「この程度の傷なら腕も動くし仕事にも支障はないさ。そんなことより問題なのは・・・」
「閑流ちゃんね・・・」
閑流はあれからと言うもの、帰りの道でもずっと押し黙ったままだった。
「・・・そういや・・・その閑流はどうした・・・?」
「え・・・?一緒にここまで・・・」
閑流の姿が見えないことに気がつくが、部屋の中を見渡しても居る気配はない。
「・・・おまけに雪菜も居ないな」
「・・・部屋に入るときに・・・?」
部屋の中には真司と恵理佳以外は人の気配はしない。
恐らくは部屋の前まで来たものの入りづらくなり何処かへ出かけてしまったのだろう。
「・・・急いで私たちも探さないと・・・!」
「・・・あー・・・まぁ、俺らはここで待ってることにするか」
慌てて急かす恵理佳に何時もの調子でまったりと答える真司。
「ちょっと、兄さん!」
「勘違いするなって、閑流は放っておけないが・・・雪菜に任せておけば大丈夫って意味だ」
「・・・雪菜に・・・?」
真司の予想外の言葉に思わず聞き返す恵理佳。
「ああ見えても年長者だしな、アレで中々しっかりしているんだぜ・・・?」
「・・・それは・・・分かるけど・・・」
「しばらく待ってれば一緒に帰ってくるさ。待っても来なかったらその時動くってことで」
「・・・分かった」
何の心配もしていない様子の真司に促され、恵理佳も心配そうな面持ちで二人の帰りを待つことにしたのだった。


・・・・・・


真司のマンションから少し離れた場所にある、ブランコと滑り台くらいしか設置されていない小さな公園。
そんな公園のブランコにうな垂れた様子の閑流が座っていた。
「何時も以上に暗い顔して何を考えているのかしら・・・?」
「・・・雪菜殿」
そんな閑流とは対照的に笑顔の雪菜が二つあるブランコの片方に腰掛ける。
「真司なら軽傷で済んだって閑流も聞いていたでしょ?」
「・・・はい、それもありますが・・・雪菜殿はあの男の話・・・本当だと思いますか・・・?」
閑流はひとつひとつの言葉をゆっくりと確かめるように呟く。
「んー・・・そうねぇ・・・あの感じだときっと本当なんじゃないかしら」
「・・・やはり・・・そう思いますか・・・」
自分でもそうだとは思っていたのだろう、予想がより確信へと変わり、更に暗くなる閑流。
そんな閑流とは対照的にまだまだ笑顔で対応をする雪菜。
こちらは何時もと何ら変わらない様子と口ぶりである。
「・・・やっぱり閑流はあいつのことは憎い?」
「・・・それは・・・勿論です。こんな気持ちは初めてですが・・・」
閑流は言われてあの男を思い出したのか、目つき、顔つきが険しくなる。
「大切な人を殺されて、仇討ちで相手を殺して・・・殺した相手を大切に思っていた第三者に今度は自分が憎まれて・・・ってね」
「・・・」
雪菜の言葉は聞いている閑流だが、反応はしない。
「閑流にはまだ難しかったかなぁ・・・」
「・・・いえ、雪菜殿の言いたいことは何となく分かります・・・ですが・・・」
閑流の険しい表情は一向に変わっていない。
「ですがー・・・やっぱり憎いものは憎いと」
「・・・はい」
その閑流の肯定は力強いものだった。


「・・・閑流は真司から私の昔のことは聞いている?」
「いえ・・・特には何も聞いては・・・」
雪菜の突然の質問に多少戸惑いつつもしっかりと答える閑流。
「やっぱりかぁー・・・真司のことだからきっと話してないと思ったけど」
「・・・?」
「実はね?こう見えても私って結構長生きしてるのよ?」
「それは・・・はい、何となく・・・分かっていました」
さほど驚いた様子もない閑流。
「あれ・・・あんまり驚かないんだ?」
「はい、雪菜殿ほどの妖怪でしたら・・・それなりの年月は生きているものだと・・・」
「うぅん・・・残念ながらその大半、数百年って月日はずっと封じられてたんだけどね?」
「・・・そう、なんですか・・・?」
今度は正直に驚いた様子を見せる。
「そうそう、封印から解放されたのは結構最近になってから・・・真司のおかげでね」
「・・・雪菜殿は・・・」
閑流は言葉を途中で止めるが、雪菜はその先の言葉を予想して答える。
「あはは、別に今も昔も私は変わってないからね?」
「・・・では・・・何故・・・」
「今も昔も人間は嫌いじゃないし、争いごとは好きじゃなかったし」
「では・・・何故、雪菜殿が封じられることに・・・?」
理解が出来ない閑流は雪菜にしっかりと質問をした。
「私ってよく人間とも遊んでたりしてたのよ、特に子供なんかとは」
「・・・」
「大人たち相手にもよく鹹かったり悪戯したりして遊んでたんだけど・・・」
「・・・何となく、想像は出来ます・・・」
雪菜は昔を懐かしむ様子で自分の昔話を語り始める。
「ちょっと悪戯が過ぎたみたいでね、私に対して危機感を覚えた一部の人間が討伐隊を送ってきたの」
「・・・それで・・・雪菜殿は・・・?」
「私としては、それまで人間たちにはちゃんと加減して霜焼け、いいとこで凍傷くらいしか与えてなかったから・・・少しはムッとしたけど・・・」
「・・・やはり、加減をして追い返した・・・?」
「そうそう、ちゃんとその時も怪我人は出さなかったのよ、私って偉いよねぇ~」
昔の自分を自画自賛し、誇らしげに語る雪菜。
だが、閑流はそんな話を聞いていくうちに徐々に怪訝な顔つきになっていった。
「・・・だけど、それが不味かったのかなぁ・・・討伐隊でも手も足も出なかったって言うことで・・・近辺の戦える人間が総出で私のところへやってきてね?」
「・・・それで・・・その時は・・・」
閑流の表情は不安そうな難しい表情をしている。
「頑張って追い返そうとしたんだけどね~・・・多勢に無勢で結局その時に封じられちゃったのよね~・・・」
「・・・その・・・もしかして、その時も・・・」
「その時は流石に戦闘が出来ない程度に怪我をさせた人間も少しは居たはずだけど・・・重傷者や死人は出さなかったかなぁ・・・」
昔の自分は頑張ったと言わんばかりに笑顔で語る雪菜。
だが閑流はそんな雪菜の思考が理解出来なかった。
「・・・雪菜殿は・・・その時、その気になっていれば封じられずに済んだ筈では・・・」
「そりゃあねぇ・・・でも、そうすれば間違いなく死人、重傷者は出していたことになってたと思うし」
「・・・待ってください!ですが、自分が封じられてしまうかどうかの瀬戸際だったんですよ・・・?」
「まぁ・・・別に殺されるわけじゃあなかったし・・・何時かは出られるかなぁって思ってたしね」
雪菜は相変わらず笑って答える。
「・・・そんな・・・今回は真司が偶々解いてくれたようですが・・・それでも運が良かっただけじゃないですか・・・!?」
「うぅん・・・そうなんだけどねぇ・・・でもさ?」
「・・・?」
「その時にもし私が誰か人間を殺して居たら、きっと今こうして真司たちと一緒に居られなかったと思うし」
「・・・それは・・・ですが・・・そんなことは結果論にしか・・・雪菜殿は人間のことを怨んだことはないのですか・・・?」
雪菜の言葉は閑流には理解しがたかったのか、何時もよりも強く問いただしてくる。
「少しだけね~・・・けど、それもすぐに忘れちゃったかなぁ~・・・」
「・・・忘れるって・・・」
雪菜の予想外の言葉に思わず呆然となる閑流。
「・・・誰かを怨んだり、憎んだりして生きて行くっていうのは・・・閑流が思っているよりもずっと辛いものなんだよ?」
「・・・それは・・・」
閑流は言い返す言葉が見つからない。
「・・・別に私が人間を怨んだからって封印が解けるわけでも、人間からの見る目が変わるわけでもないんだし」
「・・・」
雪菜の言葉で再び考え込む閑流。


「・・・閑流は母親や父親のことは覚えているの?」
「・・・いえ、物心着く頃には既に・・・居なかったので・・・」
再び深く落ち込んでしまう閑流。
「・・・どんな両親だったと思う?」
「・・・優しい、両親だったと・・・思いたい、思います」
閑流は最後の言葉だけは強く言い切った。
「・・・そんな閑流の親が、自分の仇を討ってくれって願っていると思う?」
「・・・それは・・・ですが・・・!」
雪菜の言いたいことは痛いほど分かっている閑流だったが、否定せずには居られなかった。
「・・・何で、閑流のおじいちゃんが本当のことを言わなかったと思う?」
「・・・・・・それは・・・」
思わず返す言葉もなく深く俯いてしまう。
「・・・親の仇を相手にして、少しも怨むな、憎むなって言うのは無理だと思うし、奇麗事にしかならないけど・・・」
「・・・」
「憎しみだけで相手にするのは良くないと思うけど・・・どう?」
「・・・それは・・・分かり、ます・・・」
雪菜の言葉に僅かに頷く閑流。
「うんうん、それだけ分かったなら・・・もう一回だけ退治しに・・・行こうか?」
「・・・退治・・・」
雪菜の言葉の意味を反芻し、言いたいことを理解した閑流。
「このままじゃ、仕事失敗になっちゃうからね」
「・・・はい」
言いつつ雪菜はブランコから降りると閑流に片手を差し出す。
「真司や恵理佳が待ってると思うし・・・いい加減に帰ろうか?」
「・・・はい」


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二人は公園を出ると、揃って真司と恵理佳が待つマンションへと向かって歩き始めたのだった。


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シンヤ(nanpP

Author:シンヤ(nanpP
・東方では始めて会った時からレミリア一筋。
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