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試験的なイラストぶろぐ
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対魔征伐係.197「昔話③」


「・・・それでは、行って来ます」
「おーう」
森の中へと足を踏み入れて行く閑流。
真司や雪菜は普段どおりで見送っているが恵理佳だけは不安そうな表情だった。
「・・・本当に閑流ちゃんを一人で行かせて良かったのかな・・・」
「何言ってんだ、確かに弱くはない奴だったが・・・いつもの閑流だったら余裕だろう?」
「・・・それは・・・いつもの閑流ちゃんなら・・・そうだけど・・・」
やはり恵理佳は昼間の出来事が気になっていた。
今はあれからだいぶ経ち、夕刻である。
再び日が暮れる前にあの森へとやってきたのだった。
「閑流からの希望だったしなぁ・・・それに・・・何の問題もないんだろ?」
「うんうん、すぐに戻ってくるんじゃないかなぁ」
真司から確認をされた雪菜が笑顔で答える。
「ってことだから・・・まぁ俺らはここで待ってるとしようぜ」
「・・・分かった」
やはりまだ不安は払拭出来ずにいる様子の恵理佳も森の入り口付近で閑流の帰りを待つことにした。


・・・


数時間前に訪れた森の中。
目的地までは迷わずに歩いてすぐに到着できた。
そしてそこには目標となる相手も最初にあったときと同様にどっかりと座っていた。
「・・・こいつは驚いた。よもやお前一人で来るとはな」
「・・・どの道・・・皆が居てはお前は出てこなかっただろう」
男は言いつつのっそりと立ち上がる。
閑流は既に刀の柄に手を掛けている。
「・・・よく分かってるじゃないか・・・?やはり親の仇は自分の手で討ちたいか」
「・・・」
男は昼間同様に薄ら笑いを浮かべながら閑流を挑発してくる。
「親子仲良く・・・今頃きっと二人で待っていることだろうよ?」
「・・・確かに、お前は仇だが・・・」
男も手に持っていた大きな鉈を身構える。
やはり今回も挑発させてのカウンター狙いの様子だった。
「・・・私はお前を仇として殺しに来たわけじゃない、退魔師として倒しに来ただけだ」
「・・・倒しに・・・?笑わせる・・・結局は同じことじゃねぇか?」
「・・・」
閑流はそれ以上は男との会話に付き合うことはなくゆっくりと腰を落とし、踏み込む体勢を取る。
「・・・どうした?来いよ・・・?親子仲良く送ってやるぞ?」
「・・・」
その男の言葉に反応したように、閑流は地面を蹴る。
一足飛びで一気に男との間合いを詰める閑流。
「馬鹿が・・・学習能力がないのもガキ故か!」
男はこれまで以上に口の端を緩めて笑いながら鉈を大きく身構えた。
「・・・」
男の鉈が振り下ろされる、その刹那。
「・・・何・・・!?」
そのまま男に斬り込むと思われた閑流は男の間合いギリギリのところで一端接地する。
その間合い調整はまさに絶妙と言うべきものであり、男の巨体と獲物である大きな鉈のサイズを計算した完璧なものだった。
そのおかげで男は完璧にそのままの勢いで来るものと思っていた。
途中まで振り上げられていた鉈は半端な姿勢で止まってしまう。
だが、そんな男の身体が閑流の予想外の行動に反応し、僅かながら硬直したその次の瞬間。
「・・・仕事・・・完了です」
「・・・挑発していたつもりが・・・とんだ誤算だったな・・・」
言いつつ男の巨体はその場に崩れ落ちる。
男の目前で一端接地した閑流はそこまでの突進速度の倍速で男へと突進をした。
そのままの速度を殺すことなく、流れるような動きで鞘からの居合い一閃で勝負を決めたのだった。
巨漢の男は動くことすら出来ぬうちに崩れ落ちるコトとなったのである。
「・・・早く戻らないと・・・」
男の方を一度だけ振り返った閑流は特に何かを言うわけでもなく、睨むわけでもなく・・・急いで真司たちの待つ森の外まで小走りで戻って行ったのだった。


・・・・・・


その夜。
閑流にとっては今までの短いながらも人生の中で最も精神的に過酷だった一日が終わろうとしていた。
既に夕飯も終え、後は風呂に入って寝るだけである。
今は何時ものようにまったりと真司とリビングでテレビを眺めていた。
森から出てきた閑流は別段変わった様子もなく、今までどおりの閑流だった。
それは今現在のこの時までも同じだった。
「・・・そういや、閑流」
「・・・はい?」
真司はベッドの上で寝転がりながらだらけていたが、上半身を起こしながら閑流に話し掛ける。
不意に話しかけられた閑流は何用かと顔を向けた。
「今日はお疲れさん」
「・・・いえ、特に苦戦もしませんでしたし・・・」
閑流は何時もの様子で淡々と答える。
「・・・まぁ、ちょっとこい」
「・・・?」
真司に手招きをされて、不思議がりながらもソファーから立ち上がると真司の傍へと歩み寄る閑流。
「・・・変な意味じゃないからな?」
「・・・はい・・・?」
真司の突然の謎発言に思わず変な対応になってしまった閑流。
「・・・ッ・・・!?」
頭の上にハテナを出したままの閑流の手を引き、そのまま自分の方へと抱き寄せる真司。
「な、何のつもり・・・」
「いや、頑張ったなってことでな?」
閑流は小柄と言うこともあって、すっぽりと真司に納まるような形で抱かれていた。
真司は特別力を入れるわけでもなく、労うように閑流の頭をぽんぽんと軽く数回たたく。
閑流は戸惑いこそしていたが嫌がるような素振りは見せず、そのままの姿勢で居た。
「・・・武士は人前では泣かないものなのか?」
「・・・そんなことは・・・知りません・・・」
真司は閑流を優しく抱きしめたまま質問をする。
「・・・後で枕でも濡らされたんじゃ敵わないからな」
「・・・」
真司は自分でも少し驚くような優しい声になっていた。
他人には死んでも聞かせられないような声だった。
「・・・今日は・・・お疲れさん」
「・・・っ・・・う・・・」
真司の肩に置いていた閑流の手に力が入る。
同時に閑流の頬から少しずつ涙が流れてくる。
泣きもせずに逃げもせずに今日という日を一日過ごしてきたことは成人でも難しいことだった。
きっと真司から言わなければ人知れずその思いを流していたことだろう。
「・・・よしよし」
「ぐす・・・っ・・・うぅ・・・」


1p634.jpg


今までの落ち着き払っていた閑流とは別人のように泣きじゃくる閑流。
だが、それが当然の歳相応の反応であり、それだけのことが起きた日だった。
真司はしばらくの間、閑流の気が済むまでそのままでいたのだった。


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シンヤ(nanpP

Author:シンヤ(nanpP
・東方では始めて会った時からレミリア一筋。
・生粋の黒ニーソスキー。
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・けいおんは澪。


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