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【東方CG集(紅魔館編)】
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「・・・本当に使えないわね・・・」
「・・・さっきのはお互い様だろうが」
二人で協力プレイを始めてから数十分後。
画面にゲームオーバーの表示をさせて席を立つ真司と真妃。
「何か得意なモノでもないの?」
「あぁー・・・最近はあまり来てなかったからなぁ・・・アレの前作なら」
言いつつ真司は数人の人だかりが出来ている場所を指差す。
ここからでは画面こそ見えはしないが、配置場所で真妃には何の作品か分かったようだ。
「あぁ・・・アレね・・・」
今ではシリーズ物として、最新作が出ているので、前作は当然のように入れ替わりで撤去されている。
あるとすれば余程余裕のないゲームセンターくらいだろう。
「お嬢様」
「・・・何?」
今まで静かに様子を眺めていた葵がここにきて口を開いた。
「確かアレでしたら、数日前に購入しましたよね?」
「・・・まぁ、確かに買ったわね・・・」
「あー・・・そういやもう出てたんだっけか・・・?」
最近は色々とドタバタしていた所為でゲームの発売日などチェックしている余裕は無かった真司。
どうやら知らぬ間に家庭用として発売されていたようだ。
「宜しければ家でお嬢様と対戦してみては?」
「お?マジで?」
発売済みと聞いて買おうかどうか悩んでいた真司に嬉しい申し入れがあった。
「ちょっと、葵・・・何を勝手な・・・」
「それでは、家までご案内しますね」
「おお、喜んで着いていくぜ」
何やら文句を言っていた真妃を無視して葵と真司はゲームセンターを後にする。
「ちょっと!!」
華麗にスルーされた真妃は慌てて二人の後を追い、店を出る。
(・・・確か、真妃が主の筈だよな・・・)
後ろから慌てて着いてくる真妃を背中に感じ、真司は二人の関係を考え直してしまう。
・・・・・・
場所的には学校からも真司の家からも程よく近い場所にあった。
学校から近いというのは通うことになる学校が分かっての引越しなのだから当然である。
そして真司も通うために近い場所に住んでいるのだから、やはり近い場所にあって当然といえば当然の結果だった。
「へぇ・・・このマンションだったのか・・・」
そこは真司も遠めには何度も見たことのある建物だった。
これで次からは案内無しでも来れるだろう。
「はい、私とお嬢様は一緒の部屋に住んでいるんですよ」
「へぇ・・・」
「・・・」
笑顔で答える葵の横では真妃が不機嫌そうな雰囲気を醸し出している。
やはり真妃としては来て欲しくなかったのだろうか。
そうは思いつつも、目先の餌と葵の言葉に釣られてこうしてやってきてしまっているのだが。
なかなかに立派なマンションの玄関を通り、エレベーターで上へ。
エレベータの階数表示が四になったところでエレベータからおりる。
マンションの廊下をしばらく歩くと、ひとつの扉の前で葵と真妃が立ち止まる。
「この部屋ですよ」
「おぉ、ここかー」
名札には白鳥と書かれている。
やはり主人というか、メインは真妃になっているようだ。
「・・・ちょっとアンタはここで待ってなさい」
「・・・えぇ」
葵が鍵を開け、玄関へと入ったのを確認し、真司も後に続こうとした矢先、真妃によって制された。
「えぇ・・・じゃないわよ・・・いいから黙ってここで待ってること。いいわね?」
「・・・別に掃除とかはしなくてもいいんだぞ?」
「馬鹿じゃないの」
「・・・」
それだけ言い残して真妃は扉を閉めてしまった。
鍵やチェーンまではされなかったが、流石にここで入るようなことに意味も無いので大人しく待つことにした。
・・・・・・
しばらくすると、玄関の扉が開かれた。
「お待たせしました。どうぞお入りください」
「・・・葵さん・・・」
「・・・はい?」
玄関の扉を開けてくれた葵は服装がいつの間にか学校の制服から何時もの服装に変わっていた。
「・・・その格好は・・・」
「これですか・・・?これが私の私服と言いますか・・・仕事着のようなものなので」
「・・・なるほど」
もしかすると葵の着替えの為に待たされたのかもしれない。
そう考えると納得がいく。
こうして何時もの服に身を包んだ葵に部屋の中へと案内される。
「これでしょ・・・?」
「おぉ、それそれ」
リビングまで通されると真妃は既に大型テレビの前でゲームを起動して待っていた。
「しかし・・・お前は着替えないのか」
「・・・別にいいでしょ」
相変わらず不機嫌そうな真妃の隣に座ると、早速真司にとっても馴染みの深い対戦ゲームをプレイする。
「日比谷さん」
「・・・ん?」
キャラクターを選び、対戦を始めようとした矢先・・・葵から話しかけられた。
「もう時間も時間ですし、宜しかったら夕食ご一緒していきませんか?」
「「・・・え?」」
思わず真司と真妃の発言が被る。
言われて時計に目をやると、学校帰りのゲームセンターに長居し過ぎたのか、既にいい時間になっていた。
「それは・・・もう、喜んで」
「・・・アンタ・・・少しは遠慮ってものをしなさいよ・・・」
常々、外食やコンビニ飯が多い真司にとっては断る理由などは微塵も無かった。
隣で怪訝な表情をしている真妃はさっさと対戦を始めて流すことにした。
・・・・・・
しばらく・・・連戦でいい加減少し疲れてきたような頃合。
少し前からしていた空腹に響く匂いが一層強まった時。
葵の手によって夕飯が運ばれてきた。
「好き嫌いが分からなかったので、とりあえずカレーにしてみましたけど・・・大丈夫でした?」
「あぁ、苦手なものとかないし、全然オッケー」
ゲームの方も区切りをつけ、テーブルを真妃、真司、そして遅れて葵と囲む。
「んー・・・流石と言う感じの美味さだな」
カレーなど誰が作っても大差は無いのかもしれないが、少なくともレトルトカレーよりは数倍美味い。
「ありがとうございます」
やはり言われて悪い気がするものではないのか、笑顔で答える葵。
「・・・」
そんな和やかな雰囲気になっていそうな・・・そんな中。
一人だけ仏頂面になっている家主が居た。
(・・・もしや俺が勝ち越したからか・・・?いや、流石にそれはないか・・・)
その顔はどう見ても穏やかではなかったが、まさかゲームで珍しく真司が勝ち越したことに腹を立てているとは考えにくい。
(・・・すると・・・やはりここに来たこと自体にか・・・)
そう考えるといくら真司といえど、多少考えさせられる空気になってしまう。
そんな時・・・
ふと葵の方に目を向ける。
葵もまた、神妙な・・・というよりも、興味深い様子で黙って真妃の様子を伺っていた。
短い付き合いながら、葵のあのような目つきのときはよからぬことを考えている時だと察知できた。
「・・・日比谷さん」
「・・・はい・・・?」
そんなことを考えていた所為か、思わず返事が敬語になってしまう。
「宜しければ、食べさせてあげましょうか?」
「・・・は?」
笑顔で凄い申し出をしてきた葵。
多少のことは想定していたが、流石にコレは想定外もいいところである。
「え・・・?いや、別に・・・そもそも何で・・・」
「そう遠慮なさらずに」
言いつつ葵はずずいと席を移動し、真司の隣に移動してくる。
思わず手が止まり、置いてあった真司が使っていたスプーンを手に取る葵。
そして・・・
「どうぞ」
「・・・あ、あぁ・・・」
訳が分からないまま、流されるようにして葵に一口食べさせてもらう。
味などほとんど分からない展開だった。
これでいったい何が変わるのか、そう思った真司は真妃の方へ目を向ける。
「・・・・・・」
(・・・悪化してる・・・よな?)
真妃の目つきは更に鋭く、状況は悪化しているようにしか見えない。
「・・・お嬢様もどうですか?」
葵は笑顔でそう言うと手に持っていたスプーンを真妃へと手渡そうとする。
「なッ・・・馬鹿言わないでよ!?」
「いえいえ、真面目にです」
「それが馬鹿だって言うの!もういい、ご馳走様!」
それだけ言うと真妃は勢い良くその場を立ち上がる。
皿にはまだカレーが随分残っている。
「どちらへ・・・?」
「シャワー浴びてくる」
吐き捨てるように言うとリビングを後にした真妃。
真司は状況整理が出来ないままその様子を眺めていた。
「・・・どうしたんだ、あいつは・・・」
「・・・そうですね、どちらも・・・お互い様という感じですね」
「・・・?お互い・・・?」
葵の発言もまた、真司にとっては理解が出来ないものだった。
「いえ、私はお嬢様が心配なので、様子を見てきますね」
「え?あぁ・・・」
それだけ言うと葵は真妃の後を追うようにリビングを出て行った。
その後、微かに二人の話し声が聞こえてきた。
どうやら先に入っていた真妃の後から強引に葵が進入したようだった。
風呂場独特の響いた二人の慌しい会話がリビングにまで聞こえてくる。
「・・・平和だな・・・」
一人残された真司はそんなことを思いながら、残っていたカレーを平らげることにした。
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