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試験的なイラストぶろぐ
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対魔征伐係.205「雪菜の実力」


「この森ね」
「折角の放課後だって言うのに毎日毎日・・・森通いだなんて・・・」
森を見上げる恵理佳の横で大きな溜息を吐く雪菜。
市内から外れた場所にある大きな森。
もうすぐ冬本番になり、木々も裸になるような季節ではあるが、まだ何とか薄いながらも葉を纏っている。
そんな土野市に点在する森に閑流も加えた三人は毎日のように通っていた。
真司が入院中であり、まだ復帰は出来ていないが、そんなことを待ってくれるようなことはない。
お構い無しに連日妖怪がらみの事件や目撃情報がある。
相変わらず災忌の方は大人しいのだが、妖怪達の活動が目立つ。
今回もまた、妖怪の目撃、被害届けがあった。


「折角の放課後を謳歌する為にも早く片付けて帰りましょう」
「そうね~」
「はい」
三人は恵理佳を先頭に落ち葉が舞う森の中へと足を踏み入れた。


・・・・・・


人気の全く無い森の中を進むことしばらく。
辺りに独特の雰囲気が漂い始めた。
だが、そんな薄っすらと感じる気配よりも強く感じるものがあった。
「・・・これ・・・血・・・?」
「・・・残念ながら、間違いなく血の臭いで決定かなぁ」
鼻につく血生臭さ。
何とも言えない気分が悪くなる臭いだった。
森の奥へと進んで行くとその臭いは更にきつくなってくる。
臭いの強さからも血の量が少量ではないことが予想できた。
そんな臭いと人間ではない気配を頼りに森の奥へと進む三人。


「・・・見つけた」
恵理佳が呟く、森の奥深く。
巨漢がどっかりと座っていた。
人間離れした筋肉質な身体で、冬だと言うのにぼろぼろの上着一枚と裾の切れたズボンのような格好。
肌は褐色に染まり、岩のように厳つい顔をしていた。
「・・・ここまで来るとはな」
ドスの利いた唸るような低い声で喋りつつ、三人を睨みつける男。
「・・・そこら辺に転がっているのはアンタの仕業なのかしら?」
雪菜が一歩前へ歩み出ながら男に質問をする。
男の周りには大小様々な死骸が転がっていた。
幸か不幸かその中に人間らしき姿はない。
「最近はこぞって同類が外へ出始めたからな・・・縄張り争いだって頻繁に起こるってもんだ」
「・・・それだけってわけでもなさそうだけどね」
男は言いつつその巨体をゆっくりと立ち上がらせる。
「・・・お前たち、退魔師の人間か」
「えぇ、あなたを退治しに来たのよ」
男の威嚇するような質問に動じることなく答える恵理佳。
「・・・我らの同類も居るようだが・・・?」
「・・・アンタなんかと一緒にされたくないわ」
ここ最近は毎日のように言われ続けていることを今日もまた言われてしまった。
呆れた様子で溜息混じりに言い放つ雪菜。
やはり妖怪の身でありながら雪菜のように人間の傍で共存している例は稀なようだった。
「・・・退魔師と言えば・・・風の噂で聞いたが・・・何でもここら辺で動いていた退魔師の男が奴らにやられたらしいな・・・?」
「・・・」
男は敵でもある退魔師の人間がやられたということが嬉しいのか、にやつきながら嬉しそうに話す。
「全く最近は幸運なことばかりが起きる・・・勝手にやつらと人間が争って無駄死にしては数を減らしていく・・・最高だとは思わないか?」
男は雪菜に話し掛けていた。
同じ妖怪として第三者同士が争い、漁夫の利を得られると言いたいのだろうか。
「おかげでこうして久々にここまで外の世界へと出てこれた・・・退魔師の男をやってくれた奴らにも感謝だが、無駄死にしてくれた退魔師にも感謝の言葉を掛けたいものだなぁ」
「・・・」
男は余程この漁夫の利を得やすい図式が可笑しいのか、心底楽しそうに笑っていた。
恵理佳、閑流はこの時点でこの相手は倒すべき相手だと判断し、決定的な隙を待っていた。
だが・・・
「・・・恵理佳、ちょっといい?」
「・・・?何・・・?」
恵理佳の一歩前に居た雪菜が背中越しに恵理佳に話し掛ける。
「これから少しの間、閑流と一緒に結界の中に入っていてくれる?」
「・・・え?何でそんな・・・」
「お願い」
「・・・分かった」
何時もとは違い、言葉に重みのある頼み方をされた恵理佳は深い理由は追求せずに、閑流と自分が入れるサイズの結界を張る。
「・・・雪菜殿・・・」
閑流もその理由は言及しなかった。
こうして、目の前の男と雪菜は一対一で対峙する形となった。


「・・・何だ?妖怪同士、サシでやり合おうってことか・・・?」
「・・・そんなところね」
雪菜は表情こそ何時もと大差なく、笑顔で話している。
だが、そこから感じるものは確実に何時もとは違う。
「くはは・・・!望むところ・・・と、言いたいところだが・・・」
「・・・」
男の周り・・・三人の周りには気がつけば数多くの気配があった。
数こそ多いものの感じる威圧感などから目の前の男の手下と言ったところだろう。
先ほどまで気配を感じられなかったことから察するに、森の奥の奥・・・相手からは感づかれない位置に隠れていたことになる。
周囲に転がっている死骸の原因が何となく分かった気がした。
男は決して弱くはない。
だが、それ以上に狡猾で手段は選ばない性格のようだ。
「お前もそこら辺に転がっている奴らと同じ末路を辿らせてやろう」
「・・・」
男の目配せで周囲の気配が慣れた様子で遠巻きに雪菜を綺麗に囲む。
この様子から言って何度と無くこうして一人の相手を集団で襲ってきたのだろう。
「・・・雪菜!」
「大丈夫だから少し待ってて」
心配する恵理佳を他所に振り返ることなく答える雪菜。
「くく・・・この期に及んで大丈夫とは・・・見かけによらずいい度胸だな」
「・・・そりゃあ・・・久しぶりに全力出すんだから・・・これくらい何でもないわ」
雪菜の笑顔が何時もの無邪気なものから勝ちを確信しているかのような不敵な笑みになる。
「・・・全力とは、下らないハッタリだな」
「・・・私の大切な人の悪口は許さないわよ?」
雪菜の周囲に徐々に冷気が漂い始める。
「大切・・・?死んだと言う退魔師の男のことか・・・?下らん・・・何度でも言ってやる、無駄死にをした阿呆の男のことをな」
「・・・謝っても許さないわよ」
瞬間、急激に辺りに冷気が蔓延する。
「・・・!!?」
男の表情が一変する。


「・・・アレは・・・霜・・・?」
結界内に居る二人には霊力の圧力などは感じることは出来ない。
だが、周りの景色が急激に変わっていくことは確認できた。
「恵理佳殿、霜どころか・・・」
雪菜を中心とし、辺り一面がまるで真冬のように白く色づいていく。
地面も、木々も、草さえも。
全てが白く塗り替えられていく。


「・・・お前、雪女か・・・!?馬鹿な・・・たかが雪女が何故・・・」
「・・・」
辺りの温度低下は留まることを知らない。
極寒の冬と言うのも生ぬるいと感じる温度にまで達しようとしていた。
その寒さの強さは雪菜から溢れる霊力の強さと比例していた。
この時点で既に周囲を囲んでいた力の弱い妖怪達は重度の凍傷、低体温症となり、次々とその場に倒れていった。
半径数十メートルに及ぶ雪菜の力が及ぶ領域は完全に冷凍庫以下の温度になっていた。
「・・・何故、何故だ・・・!?お前ほどの妖怪が・・・」
徐々に目の前の男にも冷気の影響が出始める。
体中が凍傷により痛みを覚える。
身体が震え、意識が朦朧としてくる。
「・・・言ったでしょ?私には大切な人が居るの、人間で」
「・・・ッ!!」
雪菜はその場から一歩も動いては居ない。
それどころか、四肢を微動だにさせていない。
だが、この時点で既に勝敗は決していた。
戦う前から既に勝負は決まっていたのだ。
喉の奥が、肺が凍りつき始め、呼吸すら困難になってきた男は錯乱一歩手前で唯一の生き延びる術を見出した。
「ゆ、許してくれ!!もう二度と外には出てこない!」
「・・・」
「頼む!こ、この通りだ!!!」
男は凍り付いている地面へと両膝を付き、頭を擦り付ける。
だが・・・
「・・・言ったでしょ?謝っても許さないって」
「・・・く、おの・・・れ・・・ッ!!」
鬼気迫る形相をした男は、そのまま物言わぬ氷の彫刻と成り果てた。
「・・・自業自得」


1p643.jpg


軽く指を鳴らす雪菜。
言いつつ男の頭上に巨大な氷塊を精製させ、自由落下により男と衝突させる。
見事に砕け散る二つの氷塊。
そして雪菜が肩の力を抜くと辺りの景色は徐々に元に戻っていった。


・・・


「いや~、ごめんごめん、ついカッとなっちゃってさ~」
「・・・ううん、それはいいんだけど・・・」
「・・・」
二人の下へと戻ってきた雪菜は何時もの雪菜だった。
だが、そんな雪菜を見る二人は驚いた表情のままだった。
「・・・ん?どうかした?」
「・・・やっぱり、雪菜って凄く強かったんだなって・・・」
「・・・同感です」
前々から底を見せなかった雪菜の実力を垣間見た二人。
だが、今回もまた戦う前に勝負が決していた所為で真の実力は未だに不明のままだった。
「あはは、そうは言っても周りにいたのは逃がしちゃったけどね~」
「・・・そうね、それも雪菜らしいと思う」
「私や恵理佳殿でもそうしていたと思います」
雪菜の周囲を囲んでいた妖怪達は気温が戻り、動けるほどに回復すると慌ててその場を後にしたのだった。
恐らくはあんな思いをすれば二度とここまで人の居る場所へ近づいてはこないと踏んだのだ。
どれだけ怒ろうとも機嫌が悪かろうとも、やはり雪菜は雪菜だった。
「それじゃあ・・・さっさっと帰ってしんじのお見舞いにでもいこうっと~!」
こうして元気に歩く雪菜を先頭に三人は森を後にしたのだった。




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シンヤ(nanpP

Author:シンヤ(nanpP
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・生粋の黒ニーソスキー。
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