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(・・・あ・・・今日か・・・)
休み時間、メール確認の為に携帯を見た真司は日付を見てあることを思い出す。
今日は新作対戦格闘ゲームの稼動開始日だったのだ。
以前に何時も行っているゲームセンターの新作稼動予定表に書いてあった事を思い出した。
(・・・待てよ・・・?)
対戦格闘ゲームを考えて最初に思い浮かべるのは今まで負け越している真妃の存在だった。
真妃が来るまでは身内の間では結構な腕前だと評されていた真司。
それが今ではお株を奪われた形になっている。
そして、真司が真妃に今まで負けて来たのはプレイ回数、経験の差だと思っていた。
以前の新作のときも真司が気がついた時には真妃は既に経験済みだった。
稼動開始日にプレイしたからと言って、その後も頻繁にプレイしていたかどうかなどは不明なのだが・・・
更に言えば、経験の差はあれど、根本的なゲームの腕前で真司は真妃に劣っていたのだが、それを認めなくない真司は経験の差ということにしておいたのだった。
そんな真司にとって、今回は大きなチャンス。
対等な条件で対戦することが出来る絶好の機会となっていた。
平時ならばまず真司から誘ったりはすることはないが、今回は遊びに誘うと言うよりも、対戦を申し込むべく真妃の席へと向かう真司。
「・・・ってことで、白黒つけようぜ」
簡単に理由を説明し、真妃を誘う真司。
「・・・はぁ?そのタイトルなら今日の帰りに買って帰ってやるから謹んでお断りするわ」
真妃は何時ものように何を言ってるんだと顔で表しながらキッパリ断りを入れてくる。
「・・・買ってって・・・稼働日と同時に家庭用でも出るのか!?」
「・・・そんなの最近じゃ珍しくもないでしょう」
てっきり今日まで家庭用の存在など気にも留めていなかった真司だが・・・
真妃の言うとおり、昨今ではゲームセンターで新作が稼動した日と同じ日に家庭用が発売されるケースは増えてきている。
「・・・」
予想外の真妃の言葉に思わず固まる真司。
そんな二人の会話を真妃の隣で聞いていた葵がふと口を開く。
「・・・それなら・・・」
・・・・・・
真妃と葵の住む部屋。
そこに何時ぞや見た光景が広がっていた。
納得していない様子で不機嫌そうな真妃に、笑顔の葵。
そして真司はつい先ほど封を切ったばかりのケースから取り出した取扱説明書をしっかりと読んでいた。
目的は真妃との対戦で、それが金を払わなくとも出来るというのだから断る理由は無かった。
「それでは、私は今のうちに夕飯の買出しへ行ってきますね」
テレビ画面の前で座っている二人に葵は声を掛けるとリビングを出て行く。
「え?ちょっ・・・」
何の前触れも無くいきなり言われた真妃は慌てて振り返るが、そこには既に葵の姿は無く、遠ざかっていく足音のみが聞こえてきた。
葵の計らいによって、部屋で二人きりになってしまった。
どうするべきかと頭の中で色々と思考を繰り返す真妃。
「・・・おい」
「・・・え?」
そんな考え事をしていると真司に肩を叩かれて、我に返る。
「な、何よ・・・!?」
「・・・いや、お前はいいのか、読まなくて?」
突然のことで驚きを隠すように威嚇する真妃の前にゲームの説明書が差し出される。
「・・・読むに決まってるでしょ・・・」
「・・・何で俺が怒られている風なんだ・・・」
理不尽な言動に納得出来ない様子の真司を他所に、真妃は真司の手から説明書を奪い取る。
・・・・・・
「・・・疲れたな・・・」
「・・・そうね・・・」
対戦開始から二時間弱。
普通にゲームをしているだけならばどうと言う事はないプレイ時間だが・・・
常に神経を磨り減らす対人戦を休憩も無く二時間も続けていれば大体の人間はゲーム疲れを感じるものだ。
お互いにゼロから始めた対人戦だが、やはり僅かに真妃の方が勝ち越している。
だがそれでも圧倒的な大敗ではなかった結果に真司は満足こそしていないが、納得はしていた。
「・・・ちょっと飲み物持ってくるわ」
「俺は珈琲でいいから」
「・・・そんなもの、ないわよ」
「・・・」
それだけ言うと真妃は冷蔵庫へとさっさっと歩いていく。
リビングとキッチンは扉で隔てられているが、扉さえ開いていれば声は普通に届く。
仕方ないので催促でもするかと考えていた真司の耳に真妃の声が入って来た。
「お茶と紅茶、スポーツドリンクしかないけど」
「・・・紅茶でいいわ」
「・・・いいわってアンタ・・・」
冷蔵庫の開閉する音、コップに注がれる音、そして真妃の聞き取れない小言が耳に入ってくる。
しばらくすると盆の上にコップ二つと茶菓子を置いて真妃が戻ってきた。
コップにはしっかりと氷もあり、意外としっかりしているのかと見直す真司だった。
「・・・そういやお前、こっちに来る前は何処に居たんだ?」
ゲーム疲れを取るための休憩中。
真司と真妃は微妙な距離を空けて座りながら会話をしていた。
とは言っても、距離を空けたのは真妃であり、会話もほとんど真司からの一方通行に近いものだった。
おかげで質問内容もどうでもいいようなありきたりなものから徐々に苦しい質問へと変わってきていた。
「・・・こっちに来る前というより・・・私は元々土野市民だし」
「・・・マジで?それじゃ帰ってきたって感じなのか」
「・・・そう、ね・・・」
「・・・?」
一応返答の内容は短いものの、真司の質問には答えてくれる真妃。
だが、今回の質問に答えた真妃の表情はイマイチ優れないものだった。
不機嫌そうなのは何時ものことだが、元気がなくなる、気分が優れなく見えるのは珍しい。
「お前、どうかしたのか?」
「・・・別に・・・それと、人のことをお前呼ばわりしないで欲しいんだけど」
真妃に言われて気がつく。
最初は名前で呼んでいたような気もするが、真妃の対応が対応だっただけにいつの間にかお前呼ばわりになっていた。
だが・・・それならばと真司も言いたいことがあった。
「あぁー・・・それは俺が悪かったし、謝るが・・・それなら・・・真妃もアンタとかヘタレと呼ぶのは直して欲しいもんだな」
「・・・それは・・・別にいいじゃない」
「・・・よくねぇよ・・・」
真司だけに直させて自分は直さないつもりの真妃に呆れつつ突っ込む真司。
「何よ、様でも付ければいいの?」
「・・・いちいちつっかからなくてもいいだろうに・・・」
何故かより不機嫌になって噛み付いてくる真妃。
「普通に名前呼びで十分だって」
「・・・名前・・・」
不機嫌そうにしていたかと思えば、今度は急に難しい顔になる。
もしかすると名前すら覚えていないのかもしれない。
真妃ならばその可能性はあると思った真司は仕方が無いので確認をする。
「・・・もしかして・・・忘れたとか言うオチか?」
「・・・な・・・馬鹿言わないでよ!忘れてなんかいるもんですか!!」
予想外の反応で、急に怒鳴り始める真妃。
何か地雷でも踏んだのか先ほどの自分の言動を振り返る真司。
「・・・まぁ、なら・・・今後は大丈夫だよな?」
「・・・分かったわよ・・・」
とりあえず落ち着かせる意味で確認を取ると今度は急に静かになってしまう。
真妃がここまでころころと表情は変わる性格だとは思ってもいなかった。
「・・・なぁ、真妃」
「・・・何よ」
「・・・・・・」
「な、何よ・・・?」
早速・・・そう思った真司は名前を呼んだ。
だが、真妃の反応はいたって普通のものであり、空気などはまるで読んでいなかった。
そんな反応を受けた真司は非情に不服そうだった。
それを見た真妃はここで初めて真司の思惑に気がつく。
そして思惑に気がついた様子の真妃を見て今度こそと真司はリトライを試みる。
「なぁ、真妃」
「・・・何、よ・・・真司・・・」
「おぉ、そうそう、やれば出来る・・・」
「・・・」
やっと思惑通りに行ってくれたと真妃を褒めようとした真司はその言葉を途中で詰まらせる。
真妃の表情というか、雰囲気が乙女のそれになっているように感じた。
今の今まで二言目には憎まれ口しか言わなかった真妃からは想像も出来ないことだった。
名前だけでこうも変わるのだろうか?
(・・・名前・・・?真妃・・・あれ・・・?)
頭の隅に引っかかるものを感じた。
それが何なのかは良く思い出せないが、何か気になる、何か引っかかる記憶があるような気がした。
「・・・真妃の名前って・・・」
「・・・」
そんな引っ掛かりを探るようにして言葉に出した、その時だった。
部屋に携帯の着信音が響いた。
「・・・俺のじゃ・・・ないな」
「私の・・・葵からね・・・」
何故か急に肩を落とすようにして真妃は自分の携帯を手に取った。
『もしもし、お嬢様ですか?』
「・・・何処で油売っているのかしら・・・?」
『いえいえ・・・それで、順調ですか?』
「・・・何がよ・・・」
『それは・・・皆まで言うな。というやつですよ?』
「・・・いいから、早く帰ってきなさい!!」
『・・・残念です・・・』
本当に心底残念そうな葵の声を最後に電話を切る。
「・・・何だって?」
「・・・もう帰ってくるって」
先ほどまでのなんとも言えない雰囲気は今となっては消え失せ、何時もの二人の雰囲気に戻っていた。
真司の思考も今となってはこれから帰ってくる葵のことや、その後の夕飯のことに切り替わっていた。
そして玄関から葵の声がした。
「・・・あの子は・・・」
「・・・また、偉く速いな・・・」
この尋常ならざる速さの原因を分かっている真妃は呆れるようにして葵を迎えに玄関へと向かった。
(・・・今日の夕飯は・・・なんだろうなぁ・・・)
一人残された真司の頭は既にこれから作られるであろう葵の手作り夕飯メニューのことで一杯だった。
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