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「ふぅ・・・とりあえずは・・・」
立ち止まり呼吸を整える真司。
遥香から逃げてやって来た場所は商店街から少し離れたところにある今は使われていない雑居ビルだった。
ここならば最悪、遥香に追いつかれても一般人に危害が出ることはない。
「・・・しかし・・・やはり追っては来なかったか・・・?」
確認するように呟く。
今は既に雑居ビルの内部に隠れるようにして侵入しているが、やって来た方を振り返っても特に人の気配は感じない。
周りには人の気配そのものがない。
やはり遥香は郁以外には特に興味はないのだろう。
先ほども暇つぶしと言っていた。
遥香にとっては真司などは眼中にないということになる。
(・・・悲しいが・・・コレはコレでまぁ・・・)
決して嬉しいことではないのだが、今の状況で言えば喜ばしいことだった。
「・・・ん・・・?」
ほっと胸を撫で下ろし、今まで走ってきた道の方向から気を逸らすとすぐに違和感を感じた。
それはすぐ目の前、雑居ビル内部から感じる違和感だった。
余り歓迎したくはない感じ、災忌の気配を感じた。
(・・・参ったな・・・)
確かに場所としては居てもおかしくはない場所だが、こんな日没前に出ることなど稀だった。
今回は偶々災忌が隠れていたところに真司が足を踏み入れてしまっただけなのだろうか。
(・・・刀もないんだが・・・まぁ大丈夫か・・・)
最近の災忌は人型の代償として人間離れした力は失くしてしまっている。
愛刀の地祓が無いのは心配なところだったが、人型の災忌ならば結界術だけで十分対応出来る。
何よりもこの日没前の明るい景色が真司の考えをプラスに押し上げたのかもしれない。
そうは言っても警戒をしつつ、ビル内へ慎重に歩を進めていく真司。
ボロボロの階段を上がり、二階へと上がる。
階段の踊り場、通路、扉・・・その全てが長い間使われていないことを物語るように埃を被っている。
(・・・あそこか・・・)
そんな中を進んで行くと、とある扉の前で立ち止まる。
その埃で白く霞んだドアの先から災忌の気配を感じる。
(・・・よし)
意を決し、頭の中では既に印を結ぶイメージをしつつ、扉を開ける。
「・・・やはり人型か」
扉を開け、部屋の中に入ると何かの子会社でもあったのだろうか、そこそこの広さの部屋には数は少ないが過去の歴史を垣間見れる備品が散乱している。
そんな部屋の奥、光を避けるようにして一人の男性が立っていた。
時間が時間ならば幽霊かと思うほどにその雰囲気は薄暗いものだ。
人型の災忌は真司に気づいてはいる筈だが、戦う意欲はないのか、ただ突っ立っているだけだ。
「・・・?何だ・・・?」
違う意味で意表を突かれた真司はとりあえず臨戦態勢は取りつつ、災忌の元へと近づく。
もしかすると遂に人の言葉が解せるようになり、話をしたいのかもしれない。
そんな考えが頭の隅にあった。
そして部屋の中央付近まで近づいたとき・・・
「・・・何・・・?」
目の前の災忌と同じ気配を背中から、横の窓から感じる。
後ろの扉からは数人の成人男性がゆっくりと入ってくる。
横の窓からは下の階に居たのか、同じく成人男性が這うようにして窓から入ってくる。
当然のように皆見かけは人間だが、感じる気配は災忌のソレだった。
気がつけば窓の向かい側の壁を除いた、半円状に囲まれる形になっていた真司。
「一匹に見せかけてたのは囮かよ・・・」
どうやら一階に居たモノは気配すら隠していたようだ。
実際の戦闘力の代償に見た目や知能、こういった小細工が最近は発達していて処理に困っている。
部屋の奥に居た災忌も勝機と見たのか、今までとは違い、真司の元へにじり寄って来る。
「・・・こりゃ・・・閉じこもって助けを呼ぶか・・・」
こうなるとまともにやりあえる数ではないので、結界内に閉じこもって助けを呼ぶのがベターに思える。
(・・・その前にまずは隙を作らないとな・・・)
既に数メートル先には災忌が居る。
印を組むには今の状況では余裕が無さ過ぎる。
真司を囲む数匹の災忌がじりじりとその距離を縮めて来た・・・その時だった。
「こんなところに居たんだ」
「・・・その声は・・・」
真司が入って来た扉の方から聞いたことのある声がした、その瞬間。
目の前の災忌の頭が吹っ飛んだ。
辺りには人間のような鮮血が迸る。
突然の来訪者に他の災忌たちもうろたえている様に見える。
「もっとちゃんと相手してよね」
言いつつ遥香は一匹、また一匹と素手で殴り、蹴り倒して行く。
その一撃一撃を受けた災忌はまるで潰されるトマトのように軽々と消し飛んで行く。
なんとも荒々しい光景だが、遥香は災忌からの反撃は一切掠る気配すらない。
それどころか返り血も浴びてはいない。
(・・・素手でこれか・・・)
幾ら相手が弱体化している災忌とは言え、数が数だ。
それをいとも容易く素手でなぎ倒して行く遥香。
やはり郁の妹と言うことを強く思う光景だった。
程なくして、辺りは血の海になり、肉片が転がっている凄惨な部屋へとなっていた。
「・・・お前、俺を追ってきたのか・・・?」
「まさか。日比谷さんを見失って暇になったから偶々感じたこいつらの気配に釣られて来ただけですよ?」
真司の質問に笑顔で答える遥香。
災忌が倒されても真司の緊張は終わることはない。
「・・・これは・・・俺を助けたって訳じゃ・・・なさそうだな」
「当たり前じゃないですか・・・?こいつらが居なかったら代わりに日比谷さんと遊んでましたよ」
やはり変わらぬ笑顔で言い放つ遥香だが・・・
(・・・俺がこうなってったってことか・・・?)
眼下に広がる血の海を見て思わず背筋が寒くなる。
やはり遥香はどう考えても遭遇したくはない人間ダントツのナンバーワンだ。
「ま・・・こいつらのおかげで身体も動かせたし・・・今日は帰って寝ますよ」
「・・・そりゃ・・・ありがたいことで」
遥香の唯一良いところといえば、その嘘を吐かない言葉だった。
恐らく遥香がこう言っている以上はもう真司を襲ってくることはないのだろう。
「それじゃ、また次に会うときがあればその時はよろしくお願いします」
「・・・出来れば会いたくはないがな」
「あはは、日比谷さんが姉さんの周りに居る以上は・・・会いますよ」
それだけ言い残し、遥香は部屋から出て行った。
「・・・っつか・・・ここの事後処理どうすんだよ・・・」
一人残された真司は目の前の惨状を目にして溜息を吐く。
とりあえずは亡骸は結界で消し去ることにし、中村にも事後処理を頼むべく連絡を入れる。
昼間に遭遇し、気配も消せる災忌など色々と考えることはあるが・・・
やはり今は遥香のことで色々と不安になる真司だった。
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