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「・・・・・・」
夏休み明けで初めての土曜日。
学校もバイトもない完全にフリーになれる貴重な一日。
夏休みでの休みボケもまだ残っている初めての土曜日なのでその貴重さには拍車が掛かっている。
部屋で一日ゆっくりしたかった。
そうなる筈だった。
一昨日までは。
「・・・何故俺がこんな・・・」
だが、今の真司は土曜の午後だと言うのに自分の家のトイレ掃除をしていた。
それも軽くこなす程度ではなく、きちんと隅々までだ。
事の発端は前日の学校の昼休みでの出来事だ。
恵理佳から昼食を分けてもらい、嬉しさの余り、勢いで「この借りは後で返す」そう言ってしまった。
するとそれを聞いた恵理佳は「後でと言わず、明日にでも」となり・・・今に至る。
そうして土曜日一日を使って部屋の掃除をすることになってしまったのだ。
借りを返す条件は部屋の掃除を手伝って。だった。
だが、元々は真司の部屋を恵理佳が掃除してくれていたのだ。
それで手伝うというのは語弊があるかもしれない。
ともあれ、おかげで真司は久しぶりにこうして部屋の大掃除をすることになってしまっていた。
「・・・終わったぞ」
やっと狭く暑苦しいトイレから解放された真司は手を洗い、リビングへと戻ってきた。
「ご苦労様。それじゃあ次はリビングにある要らないものと要るものを分けておいて?」
「・・・おーう」
恵理佳はキッチン周りの掃除をしていた。
やはりここも大掛かりに行っている様子で、隅々まで綺麗に拭かれている。
流石にそんな光景を目にしてはサボるわけにも行かないので、
渋々ながらも言われたとおり、部屋の隅々に散乱してある雑誌や小物などを整理していくことにした。
「・・・お前は気楽でいいな・・・」
ふとソファーに目を向けると白くもさもさした生物が鎮座していた。
大きな欠伸をしながら森さんは特にすることもない様子で退屈そうである。
「・・・頑張れば掃除手伝えるんじゃないのか・・・?」
形は獣だが、災忌である。
もしかすると教えれば簡単な掃除くらい手伝えるのかもしれない。
「・・・自分の部屋なんだからしっかり自分で掃除する」
「・・・へぃへぃ・・・」
従兄妹に叱咤激励され、真司はリビングの掃除を始めたのだった。
・・・・・・
「・・・兄さん、クーラーって何時掃除したの?」
「んー・・・今年初めて使おうと思ったときだから・・・だいぶ前か?」
キッチンの掃除がひとだんらくした恵理佳はふと目に付いたクーラーに近づく。
だらだらと掃除をしている真司は未だにリビングの掃除中だった。
「・・・フィルターとか定期的に掃除しないと埃とか・・・」
「まぁ・・・気が向いたらな」
真司の気が向いたらはまさに予定は未定だと言う事を分かっている恵理佳はクーラーの電源を止め、フィルターを外しに掛かる。
だが、幾ら女性の中では身長は低くはない恵理佳でも、別段高いというわけでもない。
手を伸ばした程度ではクーラーまで手は届かなかった。
「それ、そこにあるテーブルの上にでも乗れば届くぞ」
「・・・うぅん・・・」
真司が掃除したときはそうしたのだが・・・一応は食べ物も乗せるテーブルである。
そう教えられてきたのか、性格からか、そんなテーブルに乗るのは気が引ける様子だった。
真司としては一応助言もしたのでまた自分の作業へと戻る。
しばらくするとカタカタと乾いた音が聞こえてきた。
どうやら恵理佳が無事にフィルターまで手が届いたようだ。
足場はどうしたのかと見てみると・・・
「・・・危なっかしいな、おい」
恵理佳の足元には雑誌や週刊誌などが詰まれてあった。
何冊も積み重なれた上に恵理佳は立っている。
今でこそフィルター、クーラに手を置いているからバランスを保っているが・・・
アレを取ったときにその勢いで倒れてもおかしくない状況に見える。
「・・・んー・・・」
手を伸ばし、フィルターを取り外す恵理佳。
無事に外せた、その時だった。
真司の予想通り、その僅かな勢いが引き金となり、不安定な足場は斜めになり恵理佳は後ろへと倒れていった。
・・・・・・
フローリングに重いものを落としたときのドシンと言う音が響く。
夜中だったら苦情でも言われそうな音だ。
だが、そんな音に比べると恵理佳が受けた衝撃はちょっとした尻餅程度のものだった。
特に背中や腰に痛みを感じることもない。
「・・・ったく・・・もう少し考えろ・・・」
「・・・ご、ごめん・・・」
恵理佳と床の間には真司が居た。
後ろから受け止めるように来たのだが、慌てていた所為で真司まで倒れてしまったのだ。
だがそのおかげで恵理佳には特に怪我や傷などはなかった。
真司としては軽く腰を強打したのか、片手で腰の辺りを摩っている。
「昔から変なところでドジる癖は直した方がいいぞ」
「・・・あはは・・・で、でも、そういう時は何時も兄さんが居てくれてたし・・・」
学校などでは真面目で隙も見せない恵理佳だが、私生活ではちょくちょくドジるところを真司は見てきた。
それだけ付き合いが長いということなのかもしれないが。
「・・・まぁ・・・なぁ」
「・・・・・・」
体勢が体勢の所為か、妙な空気になってしまう。
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
そして無言になる。
二人の耳には僅かながらに外からの喧騒と時計の音だけが聞こえていた。
「・・・そ、それじゃあコレ、掃除するから・・・」
「・・・おう」
言いつつ慌てて身体を起こすといそいそとその場を離れる恵理佳。
真司はしばし腰を摩りながらその場に座っていた。
(・・・やれやれ・・・)
何かは分からないが、何かに対して深いため息を吐くとリビング掃除の続きを再開させたのだった。
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