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「・・・競争・・・?」
そろそろ午前中の授業も終わりが見えてきた三時限目の休み時間。
陽那は恵理佳と霧月の元へとやってくると体育の終わり際に提案した具体的な内容の説明を始めた。
競争とだけ言われても大まか過ぎるので、オウム返しする恵理佳。
「そう、昼休みに購買部まで競争して、先に屋上の霧月のとこまで戻ってきた方の勝ち」
「・・・でも、廊下は走ったら・・・」
名案とばかりに誇らしげに語る陽那に水を差すような形で最もな意見を述べる恵理佳。
いつの間にか競技の片棒を担がされていた霧月は我関せずで次の授業の教科書を眺めている。
「何言ってんのさ?そりゃ何時もは走れば注意されるけど昼休みの最初だけはどれだけ走っても先生たちも黙認してるじゃない?」
「・・・それはそうかも知れないけど・・・」
陽那の言う事は正しかった。
当然のように基本的には廊下は走ってはいけないという決まりというよりも、一般常識があるのだが・・・
昼休み最初の学生たちの購買部への競争の時だけは流石に教師たちも口に出してはいないが、認めていた。
認めているというよりも、認めざるを得なかった。
中学校と違い、一人暮らしをしている者も少なからず居る。
その中で料理が出来ないものも居る。
そんな学生にとっては安く、量がある購買部や学食はなくてはならない存在なのだ。
「それにどうせ誰か一人は購買に行くんだし、ついでだと思えば」
「・・・うぅん・・・分かった」
陽那の説得に折れる形で恵理佳は渋々ながら承諾したのだった。
「負けたほうは今週ずっと買出しの罰で」
「・・・分かった」
何気にきつい罰になったおかげで恵理佳も簡単に負けるわけにはいかなくなってしまった。
・・・・・・
そして、いよいよ昼休みとなった。
「それじゃ、霧月は先に屋上行って何時もの場所取っておいて」
「ん」
皆が我先にと教室を出て行く中、三人も急ぐように段取りの最終確認をする。
「じゃあ・・・霧月の合図でスタートね」
「分かった」
教室から出て廊下へ。
陽那と恵理佳は横に並び、少しは慣れたところに霧月が立つ。
「用意・・・」
霧月の掛け声で二人は走り出す姿勢を取る。
「どん」
何時ものように気合の欠片も感じさせない霧月の掛け声により、競技は始まった。
二人の足の速さはさほど差はない。
若干恵理佳の方が速い程度だ。
教室から購買部までの最短コースもお互い知っている。
勝負を分けるのは行く先々で障害物のように居る学生たちを如何に減速せずに避けられるか。
階段をどのようにして昇り降りするか。
そして人にぶつかることを恐れずどれだけ本来の速度で走れるか。
当然のように二人と同じく、ダッシュで購買部へ向かう他の学生も大勢居る。
まさに競争と言っても過言ではない状況だった。
「・・・っと・・・ご、ごめんなさい!」
持ち前の反射神経と動体視力であまり速度を減速させずに次々と学生たちを追い抜いていく二人だが、恵理佳の方はぶつかっていなくてもスレスレになった場合はいちいち振り返り詫びを入れていた。
陽那の方もぶつかりそうになった相手が居た場合は一言詫びるが、陽那の方が遠慮がない分、勝っていた。
本来の足の速さとは逆に、陽那の方が若干ながらリードする展開となっている。
その差は徐々に開いていったが、まだまだ逆転のチャンスも残っている。
・・・・・・
(・・・相変わらずの人ごみだったな・・・)
購買部で購入した品物を手にし、だらだらと階段を昇る真司。
四時限目の授業終了した瞬間というよりも、多少フライング気味でスタートしていたので、購入自体は余裕だった。
後はまったりと自分のクラスへ戻るだけだ。
(しかし夏だってのにあの人ごみはないよなぁ・・・)
先ほどまで居た購買部の凄惨たる状況を思い出しながらぼけっと階段を昇っていく。
だが・・・
「あ・・・!」
「あ・・・?」
階段を昇っている最中に何やら上から声が聞こえた気がした。
思わず声に出し上を向いてみる・・・向こうとした瞬間。
気がついたときには尻と背中に激痛を感じ、悶えていた。
「いってぇ・・・何なんだ・・・?」
状況を把握するのに多少時間を要したが、どうやら上から誰かが降ってきて、覆いかぶさられるように踊り場まで落下したようだ。
その証拠に真司の身体の上には少女が居た。
「お前な・・・飛び降りるときはちゃんと前を見て・・・」
「いったた・・・あ、ごめん・・・って・・・何だ、先輩か」
「・・・何だとは何だ」
上から飛び掛ってきた陽那に一喝しようとした真司に侘びを入れる素振りを見せた陽那だったが、相手が真司と分かると中断してしまった。
「大体なんで・・・」
「兄さん?」
明らかに陽那に非がある上にこんな口ぶりをされては先輩としてがつんと言わなくては。
そう思った真司の耳に聞き覚えのある声が入る。
「・・・お?」
声のした方に顔を向けると、階段の少し上から二人を見下ろすように恵理佳が状況を飲み込めていないような表情で立っていた。
そんな恵理佳を見て陽那が何やら思いつく。
「全く・・・先輩も大概にしてくださいよ?」
「・・・は?」
いきなり陽那が訳のわからない発言を始めた。
「私が飛び降りたのを確認してから抱きとめるように回り込むなんて」
「・・・お前、何」
「・・・・・・」
何故か恥らいながら少女の顔で文句を言ってくる陽那。
真司としては抱きとめるも何も、気がついたときには体当たりを食らっていた記憶しかない。
だが、そんな真司の身体には恵理佳の痛々しい視線が突き刺さる。
「女好きもいいですけど、程ほどにしておいたほうがいいですよ~」
陽那はそれだけ言い残すと立ち上がり、階段を駆け下りていった。
「・・・何なんだあいつは・・・」
いきなりすぎて展開についていけない真司。
だが、ひとつだけ分かっていることだがある。
「・・・それは私も言いたいんだけど・・・」
「・・・」
階段の上から見下ろしている従兄妹はとてもご機嫌斜めということだ。
「・・・分かった、落ち着け。あいつの言っていたことは全部作り話なんだ、いや、マジで」
真司は慌てて事の真相を伝える。
「・・・それなら何であんな格好で?」
「いや、それはあいつが上から・・・」
「それで、先回りを?」
「いやいや、気がついたらああなってたんだ」
何やら一向に相手の怒りが治まる気配はない。
伝えるべき言葉を間違ったのかもしれない。
だが、真司としては何も間違ったことは話していない筈である。
「もう、いい・・・こんな公衆の面前で・・・」
「・・・いや、待て・・・話せばわか・・・」
一歩一歩、死が近づいてきた。
そして・・・只でさえ負傷していた真司に華麗なローが入れられた。
(・・・先輩には後で一応謝っておこうかなぁ~)
既に購買部で品物をゲットし、勝ちを確信した陽那は哀れにダシとなった真司に一応は後で詫びておこうと思ったのだった。
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