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試験的なイラストぶろぐ
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対魔征伐係.86「海へ行こう⑧/土産」


「・・・土産・・・?」
「そ、折角滅多に来れない遠出してきて、すぐそこにお店もあることだし」
三日目最終日は朝から騒動も無く、心底夏の海を夕方近くまで満喫することが出来た。
帰り支度も済み、土野市へ帰ろうと言うところで郁から土産購入の提案が上がった。
確かに真司達、係の人間は遠出することは滅多に出来ることではない。
だが、だからと言って実家暮らしをしているわけでもない真司にとってはどうでもいいことだったのだが・・・
「・・・まぁ、そうだなぁ・・・」
真司以外の面子は皆それぞれ行く気満々だったので、一人だけ空気を読まない発言をするわけにもいかず、肯定する羽目になってしまった。


・・・・・・


旅館から車を使うことなく、徒歩で行ける距離に真司達のように海にやって来た海水浴客目当てに建てられたであろうお土産物屋があった。
大きさは豪華というほどではなかったが、田舎にあるような小さな店というわけでもない。
水族館や遊園地などにあるお土産物屋の少し豪華になったような店だ。
店内に入ると流石に海の近くだけあって、海産物や海に纏わる品々が所狭しと陳列されている。
定番のキーホルダーやクッキー、携帯ストラップ・・・大小様々な土産がある。
「兄さんも小母さんに買っていくんでしょ?」
「・・・もって言われてもな・・・俺は買う気はないぞ・・・?」
各々店内を物色していると恵理佳が話しかけてきた。
どうやら恵理佳は自分ではなく、母親に買っていく様だ。
従兄妹だけあって互いの両親は昔からよく知った仲である。
真司も恵理佳も今は父親は不在なので、どちらも実家に母親を残して一人暮らしをしている。
「・・・折角来たんだし買ってあげたら・・・?きっと喜ぶと思うけど・・・」
「・・・あぁ、まぁ・・・気が向いたらな・・・」
やはり昔からの付き合いがあるとこういうときに口煩くて仕方が無い。
真司は面倒そうにその場を離れた。
そんな真司の前に郁がやって来た。
「ちょっと真司から何が良いのか聞いてくれない?」
「・・・は?何がって・・・土産か?」
「そうそう、ちょっと待ってなさいよ?」
唐突に急すぎる話を振られた。
困惑気味の真司の前で郁は携帯を開き、メモリーから誰かを探しているようだ。
「はい、何が良いか聞いておいてね~」
「おい、ちょっと待て・・・」
強引に携帯を真司に渡してきた郁はそれだけ言うとその場を離れ、また店内の物色を始めた。
どうやら既にコールは始まっている様で、仕方が無いので携帯を耳に翳す。
(・・・って、誰なんだ・・・クラスの誰かか・・・)
携帯のディスプレイを見れば相手が誰かは分かるのだが、既にコール音が聞こえている。
おかげで耳から離すに離せない状態だった。


十コールもしないうちに相手が電話に出た。
『もしもし、何かあったの?』
「・・・お前か・・・」
電話越しに真司も聞き覚えのある声が聞こえてきた。
『・・・何でヘタレが・・・あぁ、同行しているんだったわね・・・』
「・・・」
電話の相手は真妃だった。
真司としてはなるべく話しもしたくはない相手である。
郁はそれを分かって話させたのだろう、完全にやられた気分だった。
それを証明するかのように郁の姿は既に真司の視界にはない。
『・・・で、何・・・?今忙しいんだけど』
「・・・いや、ちょっと土産・・・って・・・その銃声は・・・仕事中か・・・?」
電話越しに破裂するような耳を劈く銃声が聞こえてくる。
とても電話をするような状況ではないはずだが、真妃は至って冷静なので、恐らくはまた余裕で仕事をしているのだろう。
『何処かの誰かさんが職務放棄して遊びへ行っている所為でね』
「・・・」


1p504.jpg


こういわれてはまさにぐうの音も出ない。
こんな立て込んでいるならばまた後で・・・とも考えたが、一度切ってしまうともう二度と掛けたくはなくなるだろう。
更にはわざわざこうして取らせたのに、何でもないですと切ってしまってはより相手を不機嫌にするだけに思えた。
「いや、それに関しては感謝してるんだが・・・お礼と言っては何だが・・・土産とか・・・」
『はぁ?そんなのいるわけないでしょ?』
「・・・」
予想通り過ぎる答えが即座に返って来たが、やはりイラッと来る。
「いや、まぁ、特に無ければ適当に見繕って・・・」
『・・・ん?ヘタレが買うって言うの?』
「・・・まぁ、一応は・・・俺の仕事の代わりをしてもらっているわけだし」
この三日間は真妃に貸しがある。
何といわれようと耐えるしかない。
『・・・へぇ・・・それじゃあ・・・ひとつだけ要望があるわ』
「・・・何だ・・・?」
真妃の声色が変わった。
とても嫌な予感がする。
『今居る店で一番高いもの買ってきて頂戴』
「・・・は?お前何言って・・・」
反論しようとした相手は既に電話を切っていた。
「・・・一番って・・・マジか・・・」
明らかな嫌がらせだったが、これで貸し借りナシに出来ると考えれば耐えようと思えた。
どうせ言っても土産物屋である。
一番高いと言ってもたかが知れている。


何処で様子を見ていたのか、笑顔でやって来た郁に携帯を乱雑に返却すると店員の下へ歩み寄る。
「すいません、この店で一番高い品物って何ですか?」
「一番・・・ですか?」
レジに居たアルバイトのお姉さんは少し考えた素振りを見せると、店の奥へと真司を案内する。
少し奥まった場所へやって来るとそこには何故か恵理佳が居た。
「一番となると・・・こちらになりますね」
「・・・マジですか・・・?」
「はい」
店員が指差した先には巨大なイルカのぬいぐるみがあった。
「兄さん、これ・・・買うの・・・?」
「・・・」
恵理佳が爛々とした目つきで真司を見つめてくる。
だが、今はそんな従兄妹は放っておいてそのイルカの値札を見てみることにする。
今まで見たことも無いような巨大なイルカである。
一メートル近くあるのではないか。
こんなもの、水族館でだけ売っていればいいじゃないか。
そんなことを心の中でぼやきながら値札を恐る恐るめくる。
「・・・いち、じゅう、ひゃく・・・」
桁数を数えていく。
「・・・桁がひとつ多い・・・」
「・・・」
呆然としている真司を恵理佳は相変わらずの熱い視線で見つめている。
「・・・これ・・・ください・・・」
「兄さん!これ・・・」
「いや、恵理佳にやるわけじゃないぞ?・・・罰ゲームでな・・・」
「・・・罰・・・?」
人生でもう二度とこんな物に諭吉さんを出すこともないと決心しつつ、その巨大なイルカをレジまで運ぶ真司だった。



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シンヤ(nanpP

Author:シンヤ(nanpP
・東方では始めて会った時からレミリア一筋。
・生粋の黒ニーソスキー。
・えろい。
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・けいおんは澪。


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