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試験的なイラストぶろぐ
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対魔征伐係.60「森③」


「・・・」
「雪菜」
風のように通り過ぎ去って行った巨大狐を追いかけようとする雪菜を制止する。
「・・・でも・・・」
「追いかけても無駄だ」
真司は淡々とした口調で雪菜を説得する。
「・・・そんなこと・・・」
「あいつはあの災忌に止めを差す為だけに現れただけだ」
何時も以上に冷めた口調で話す。
「・・・何でそんなことが・・・」
「俺たちをどうこうしようって言う気なら、わざわざ手負いの災忌ではなく俺たちを狙うはずだろ?」
「・・・」
真司の正論に反論の余地はない。
雪菜は渋々ながら納得している様子だ。
「・・・それに、周辺に居ないことは雪菜が一番分かっているんじゃないか?」
「・・・・・・」
真司の問いかけに無言の肯定で答える。
その表情は曇り、やり切れないものだった。


「・・・この子・・・」
二人の下に恵理佳が歩み寄ってくる。
その腕の中には小型犬ほどの大きさの災忌が寝息をたてている。
目の前の巨木に空いている穴から連れ出してきたのだろう。
その風貌からして、間違いなく今は動かなくなって倒れている災忌の子供だった。
「・・・そいつ、飼う気か?」
「・・・ん」
長年の付き合いである二人は恵理佳が言う前に既に真司には思考は分かっていた。
そして恵理佳の答えも分かってはいたが、聞かずには居られない。
何故なら・・・
「・・・恵理佳が・・・自分で飼うんだな・・・?」
「・・・」
真司の問いかけに、恵理佳は俯いたまま答えない。
真司と雪菜の元に来たときから顔は俯けたままだったので、今でもその表情は定かではない。
ただ、怒気の感情は感じられない。
「・・・私が・・・ちゃんと責任を持って・・・育てる」
「・・・そうか、なら任せる」
その声色は細く弱かったが、最後の言葉だけはハッキリと強く言いきった。
真司が確認を取ったことには理由があった。
災忌と高嶺家は古来から対立関係にある。
その関係は今現在でも変わる事は無く、今も高嶺家が災忌討伐において最も強い権力を持つ組織なのだ。
そんな高嶺家の血統である恵理佳が災忌を庇い、保護していると万が一にでも本家の耳に入れば、どうなるかは想像に難しくない。
そのことを危惧した真司は、遠まわしにではあるが、場合によっては自分が預かっても良いと提案したのだった。
だが、恵理佳はそのことも汲んでか、自分で責任を持って育てると断言した。
ならば、これ以上真司から何も言うべきことは無かった。


「・・・ちょっと二人は先に戻っていてくれ」
「・・・どうしたの?」
「・・・?」
真司の突然の提案に恵理佳も顔を上げ、不思議そうにしている。
「すぐに追いつく」
「・・・なら、先に行ってるね?」
「あぁ」
真司の声色は至って真面目なものだったので、恵理佳は理由は言及せずに、災忌の子供を胸に抱き、雪菜を連れてその場を後にする。
二人がだいぶ遠く離れたことを確認し、倒れて絶命している災忌の元へ歩み寄る。
「・・・本当は土葬がいいんだろうけどな・・・」
言いつつ真司は印を結ぶ。
蒼く淡い光が災忌を包む結界となる。
そして何時ものように結界ごと跡形も無く消し去る。
「・・・ま・・・子供は任せて大丈夫だと思うぜ・・・?」
その言葉だけを言い残し、二人の後を追いかける。
亡骸のままでは遅かれ早かれ・・・他の何かに貪られることは必須だろう。
それが自然界では当たり前なのだが。
分かってはいても、放置することが出来なかったのは真司の甘い所が出たのかもしれない。


・・・・・・


-数週間後 土曜日/真司の部屋-


朝、寝苦しいとは言え、未だに夢見心地の真司は頬に違和感を覚える。
(・・・んん・・・?)
寝起きの悪さは折り紙つきの真司は違和感を覚えつつも、中々目を開けようとはしない。
その違和感は止むことはない。
(・・・なんだ・・・?)
何処かで感じたことのある感覚だった。
(・・・舐め・・・?)
子供の頃に犬に体を舐められるとこんな感覚を覚えた気がする。
だが今日は土曜日で、この部屋に真司以外に何か居るとすれば・・・
(・・・・・・)
ほんの僅か、考えたところで勢いよく飛び起きる。
「うおおぉい!!・・・って・・・」
飛び起きた真司の目にはやはり恵理佳・・・そして見慣れないナマモノが眼前に居た。
「あ、起きた?」
「・・・なんだコレは・・・」
何時ものように真司の朝食を作っていた恵理佳は調理中だった手を休め、真司の下へやってくる。
見慣れない狼のような風貌をした生き物は真司のベッドへ半身を乗せ、纏わり着いてくる。
「忘れちゃったの・・・?ほら、数週間前に・・・」
「・・・マジか・・・」
真司の記憶にあるあの災忌の子供は小型犬ほどのサイズだった。
だが眼前に居るのはどう見ても大型犬ほどはある。
その顔つきもだいぶ立派になっている。
パッと見、寝起きでは分からないのも無理はない程に変貌していた。
そして真司は自分のマンションが動物入居可能だとは聞いたことが無い。
自分で飼おうと思っていなかったので見過ごしていただけかもしれないが。
係としての特権で特別に許可されているのかもしれない。
警察犬のように、サポートをする動物とでも言えば無理は利きそうである。
だが、諸々のことを尋ねようとした矢先・・・
「この子、凄く賢くてね?それに人懐っこいんだよ~♪」
「・・・」
朝っぱらからスイッチが入っている恵理佳は完全に我が子を自慢する母親になっている。
寝起きのテンションではとてもついていけるものではなかった。
「・・・まぁ、それはいいことだが・・・名前とかあるのか?」
まずはこのテンションを落ち着かせるべきだと考えた真司は質問内容を変えた。
「森さん」
「・・・」
「・・?」
「・・・いや、ご近所さんか?」
「・・・?この子の名前でしょ・・・?」
「・・・マジか・・・」
一瞬、会話が噛み合わなくなった。
恵理佳は何を聞いているの?という表情だ。
どうやらこの人名のような名前に何の違和感もないらしい。
それどころか自慢気ですらあるから恐ろしい。
「・・・由来とか・・・ある・・・のか?」
「勿論」
恐る恐る聞いてみると、やはり理由はあるらしい。
思いつきでこんな名前を付けられては災忌と言えど同情をせざる得ない。
「森さんは凄くふさふさで綺麗な毛並みでね?ふわふわ、もっさりしてるでしょ?」
「・・・」
確かに眼前で蠢いている白い生き物、森さんはとても毛並みがいい。
夏場では暑苦しいだけだが。
嫌な予感がする。
「それに、出会った場所が森の中だったし」
「・・・そう、か・・・」
そう答えるのが精一杯だった。
恵理佳の動物好き、可愛いもの好きは知っていた。
そして才色兼備だとも思う。
だが・・・このネーミングセンスの悪さも昔から一級品だった。
「似合ってるでしょ?ね、森さん?」


1p470.jpg


名前を呼ばれたのを分かったのか、恵理佳の元へと歩み寄る森さん。
どうやら名前を不服には思っていないようだ。
「・・・頑張れ、森さん・・・」
とりあえず幸せそうな一人と一匹を眺めつつ、そうエールを送ることしか出来ない真司だった。


コメント

「何故殺した」とか言わなくてよかった…ような…(´・ω・`)
【2007/05/06 00:22】 URL | ダガー #-[ 編集]
お・・・
「何故殺した」・・・?(´ω`)
それはそんな台詞を言わなくて良かった、安心という意味なのか、それともそれに似た言い回しがあったのが余計だったということなのか・・・(´ω`)
【2007/05/06 01:36】 URL | シンヤ #-[ 編集]
②で死んだのが森さんだと思ってたもんですからつい(´・ω・`)
【2007/05/06 13:33】 URL | ダガー #-[ 編集]
なるほど・・・(´ω`)
森さんは、死なないさー(´ω`)
多分
【2007/05/06 22:30】 URL | シンヤ #-[ 編集]

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Author:シンヤ(nanpP
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