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試験的なイラストぶろぐ
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対魔征伐係.54「陽那のアルバイト②」


「・・・砂糖水だけが残ったな・・・」
「そこまで減らしただけでも敬意を評するけどな」
既に自分のトレーの上には紙くずしか残っていない凌空は砂糖水と奮闘している真司を苦笑しつつ眺めていた。
何とかポテトやバーガーなどと平行して減らしていった炭酸の無くなったコーラだが、流石に喉の通りは悪く、最後に残ってしまった。
コレ単体で消化するためにはもう一度別の飲み物を買う必要性がある気がした。
飲み物を飲むために飲み物が必要と言う理不尽な状態になっていた。
大人しく残して、捨ててしまえばいいのだが、自分でお金を払い買っただけに粗末にも出来ない貧乏性だった。


「・・・くそぅ、陽那のやつめ・・・」
「んなこと言っても自業自得だろ~?どうせスマイルでも注文したんだろ」
「・・・」
「そりゃ報復もされるってもんさ」
こんな惨状を作り上げた陽那を苦虫を噛み潰す気持ちで思い出していると、凌空から見事なツッコミが入った。
流石は親友と言うだけあって、行動はバレバレだったようだ。
「どうかなさいましたか?」
「いや、別に・・・って・・・」
一人ムッとしていた真司に女性の声が掛けられる。
店員に何か勘違いされたかと思い、表情を無理矢理作って平静を装い、顔を上げながら返事をすると、そこには元凶である陽那が笑顔で立っていた。
「・・・お前、覚えてろよ・・・」
「さて・・・何のことだか身に覚えがありませんわ?」
「・・・」
「諦めろ、どう見ても真司の負けだ」
恨みを込めて睨みつけるもしれっとした態度でとぼける陽那。
「凌空、どっちの味方なんだ・・・」
「俺は第三者として平等に見て判断しただけさぁ~」
「さっすが青砥先輩~」
気がつけば親友も敵になり、二対一の図式になっていた。
元はと言えば店員と客と言う立場を利用して鹹かった真司が悪いので、当然の結果なのだが。
「くそぅ・・・」
「それでは、私は仕事に戻らせて頂きますわ~」
「頑張ってな~」
対照的な表情をしている先輩方を見つつ自分の仕事へ戻ろうとその場でくるっと振り向いた時だった。


意識が真司達の方へ向いていた所為か、振り向きざまに丁度陽那の後ろを通ろうとしていたお客とぶつかってしまう。
「あ、す、すいません・・・!」
流石に店員と言う立場だけあって、普段の陽那からは想像も出来ないような礼儀正しい言動ですぐさま侘びを入れる。
真司に対する態度とはまさに月とすっぽんだった。
「・・・イッテェな・・・店員がぼさっとしてるんじゃねぇよ」
ぶつかったのは夏場だと言うのにキッチリとスーツを着込んだ中年のサラリーマンだった。
その言動から察するに仕事か人間関係か、理由は定かではないが虫の居所が悪いらしいことが分かる。
「本当に、申し訳ございませんでした」
「謝ればいいってもんじゃねぇだろ?思いっきりぶつかってきやがって」
日ごろの言動が言動だけに、低姿勢の陽那を見るとより申し訳ないという気持ちが強く感じられる。
そして中年男はまるで鬱憤を晴らすかのように言いがかりをつけてくる。
真司達から見てもぶつかったのは同時であって、少なくとも陽那の方から一方的にではなかった筈である。
「どーすんだ?」
「・・・何で俺に振るんだよ・・・」
何故か凌空が真司に話しかけてきた。
主語は無かったが、何を指しているのかは一目瞭然だった。
普段の陽那ならこのような手合いは数秒で手が出て黙らせているだろう。
だが今は立場上それは出来ない、筈である。
出来たとしてもここでのアルバイト存続は絶望的になる。
このまま長引かせれば周りのお客の目もある。
そして元を辿れば真司に原因がある。
「はぁ・・・面倒臭いな・・・」
「頑張ってな~」
心底面倒そうに真司は思い腰を上げた。
凌空は座って笑顔で見送っていた。


「おっさん、おっさん」
「あぁ・・・?今は取り込み中なんだよ」
怒気全開の声色で睨みを聞かせてくる中年男。
真司の介入で店内のお客たちの目線がより強くなる。
この分で行けば程なくして他の店員も来るだろう。
時間を稼げば何とか無事切り抜けることも出来そうだ。
「兄さん、この店員の知り合いか何かか?」
「・・・」
男は真司と陽那を交互に見ている。
どうやら先ほど交わしていた会話は見られていなかったようだ。
「いや、知らないが・・・近くで騒がれたら飯も不味くなるだろ?」
ここで知り合いだと言えばまた要らぬ燃料を投下しそうだったので他人の振りをしておいた。
「・・・なんだと?最近の学生は随分と・・・」
男は言いつつ真司の方ににじり寄って来る。
真司の胸座を右手でしっかりと掴む中年男。
店内からどよめく声が聞こえてくる。
(・・・はぁ・・・)
目立つのも好きなわけではないので、さっさと片付けてしまうことにした。
常日頃から仕事で修羅場を体験している真司にこの程度の脅しは脅しになっていなかった。
心の中で深いため息を吐きつつ、男の右手首を掴む。
「お・・・」
男が声を発しようとした瞬間。
左脇に抱えるようにして男の右腕を極める。
気に入らない相手だったが、それでもなるべく痛くならないようには気を使う。
「あだだだだッ!!?」
当然のように相手はすぐさま抜けようと腕を引いたり捻ったりと抵抗を試みる。
だが、ここで逃がすわけにはいかないので、極めた腕をそのまま上へと持ち上げ、逃れられないようにする。
最後は左足を引くと同時に掴んだ右腕を離さないように手首の逆を極めつつ上に返し、更に腕搦に極める。
「お、折れる!折れるうぅ!!」
「折れはしないから安心しろって」
喚く男の声と同時に店内から歓声のような声がちらほらと聞こえる。
ガッチリと極められている男はロクに身動きもとれずに片膝を付いて苦しんでいた。
「ほら、おっさん。店員に何か言うことあるだろ?」
「・・・す、すいません・・・でしたぁ・・・!」
言わずとも自ずから言うべきことを分かっていた時点で少なからず悪いことだとは自覚していたらしい。
「い、いえ、こちらこそ・・・」


1p461.jpg


陽那は呆然と立ち尽くしつつも、何とか返事だけはすることが出来た。
男から詫びの言葉を聞くと真司は腕を離し、男を自由にする。
自由になると同時に凄まじい速さで男は階段を駆け下り、店外へと消えていった。


「さて・・・行くか・・・」
「ん・・・?そうだな」
今となっては店内から注目されてしまっている真司。
流石に居づらくなり、店を出ることにした。
「あ、ちょ、ちょっと待ってて!」
帰り支度を始める二人を見て慌てて陽那が制止する。
「カウンターの前で待ってて!」
それだけ言うと先ほどの男に勝るとも劣らない速さで階段を駆け下りていく。
「・・・なんだ?」
「さぁ?」
とりあえず言われた通り二人は階段を下り、カウンターの前へ移動することにした。


・・・・・・


「・・・これじゃあ一端家に帰るしかねぇな・・・」
「中身は何なんだ・・・?」
店を出た真司は恐らくあの店で一番大きいと思われる袋を持っていた。
このままでは遊ぶことも買物も出来無そうだったので、一端持ち帰ることにした。
中身は確認していないが、どうやらお礼にと陽那が店長に掛け合って貰って来てくれた物らしいが・・・
異様に重かった中身が気になり、人通りの少ない道中で中を見てみることにした。
袋が開かないようにテープで止めてあったそのテープを剥がし、中を見る。
「・・・」
「・・・」
中には袋いっぱいのハンバーガーが入っていた。
どれも同じだ。
味が違うとかポテトがあるなどではなく、全て同じ至ってスタンダードなハンバーガーが数え切れないほど入っている。
どう考えても二人では消化しきれる量ではない。
「・・・なんだこれ・・・?」
そんなバーガーの海の中、紙切れが混入されていた。
手にとって見てみる真司。


『消費期限は今日までなので、ちゃんと残さず食べてくださいね?陽那♪』


これでもかと可愛く丸文字で書かれている。
「・・・」
「・・・」
どう見ても怨みは晴れていない。
「俺、急用を思い出し・・・」
「まぁ待てよ、親友」
その場で踵を返す凌空の肩をがっちりと掴む。
「真司が悪いんだろうがっ!俺まで巻き込むなぁ!」
「そこを何とか!こんなの一人じゃ無理に決まってるだろぉ!?」
「二人になっても無理なもんは無理だぁーッ!!!」


その後しばらく二人はファーストフード店には近づかなくなった。
そして二度と真司はバイト中の知り合いを鹹かったりはしなくなったと言う。




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シンヤ(nanpP

Author:シンヤ(nanpP
・東方では始めて会った時からレミリア一筋。
・生粋の黒ニーソスキー。
・えろい。
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・けいおんは澪。


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