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試験的なイラストぶろぐ
試験的な何か。のイラスト、漫画専用ブログです。 知り合いからお前のHPは絵の感想が書きづらい。 と言われ、ブログ形式に移行。

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対魔征伐係.29「ゴーストバスター③」


(・・・ん・・・朝か・・・)
携帯の目覚まし音で目を覚ます。
重たい身体を動かして枕元にあった携帯を操作し、音を消す。
「・・・くぁ・・・ッ・・・眠いな・・・」
今日はいつも以上にダルイ。
原因を軽く思い出してみるが、横を見ればスグに思い出すことが出来た。
「すー・・・ぅんー・・・」
「・・・おぉ・・・そういえば・・・」
真司の横では寄り添うようにして凛香が眠っていた。
昨日の晩は初めてを済ませた後も何度か、何度も抱いてしまった。
真司は真司で久しぶりということもあり、凛香も回数を重ねるごとにより深みへと嵌って行った。
最後の方は最早本能だけで欲求を満たすためだけに動いていた感があったほどだ。
二人はそのまま気を失うように眠りについた。
「・・・う・・・洗わないとな・・・」
起きて気がついたがシーツは二人の体液で酷いことになっていた。
シーツについた赤い染みが昨日のことをまた思い出させる。
(・・・アレ・・・?)
ふと昨晩貼った札を見る。
朝日でほとんど確認することは出来なかったが、ほんの僅かに光っているようにも見えた。
昨晩のようなしっかりとした輝きは完全に無い。
この調子では後数分持つかどうかと言った感じだ。
「・・・まぁ、六時間程度か・・・持った方だな・・・」
時計を見れば九時になるかどうかと言ったところ。
「んぅ~・・・」
凛香の頬にそっと触れてみる。
そこには確かに触れる、生きた人間と変わらない可愛い少女が居た。
「・・・ん?待てよ・・・?九時・・・?」
目覚まし設定は九時だった。
今日は土曜日だ。
休日にこんな早い時間に何も理由が無いのに起きるわけが無かった。
そして、徐々に思い出してくる。
「・・・あー・・・」
そしてしばらく思い出していると・・・


ガチャ


部屋のドアが開く音がした。


「兄さん、ちゃんと起きて・・・」


「「・・・・・・・・・」」


1p434.jpg


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「・・・まぁ・・・大体の経緯は分かったけど・・・」
「はい・・・」
昨日のバイト帰りに電話で九時に起こしに来てくれと約束していたことを忘れていた真司。
バッチリのタイミングで見られてしまった。
不幸中の幸いで、スグに凛香は札の効果切れにより、幽霊へ戻ったので説明がしやすくなった。
が、鬼のような雰囲気を出していた恵理佳とその場の修羅場となった気まずい雰囲気に耐え切れず凛香はそそくさと壁をすり抜け何処かへ逃げてしまった。
成仏はしないのかと言う真司のツッコミに対して『また後でね』という捨て台詞を残し、火に油を注いで消えていった。
その後は何とか恵理佳を宥めつつ、昨日からあった事情を説明し、とりあえずは落ち着いてもらうことには成功した。
ちなみに、抱いたのは一回だけ。ということにしておいた。
流石にそこだけは正直に言う事は出来なかったのだ。
「・・・別に兄さんじゃなくてもよかったんじゃないの・・・?」
フローリングの床に何故か自然と正座で座り、小さくなっている真司の対面で恵理佳は相変わらずの不機嫌そうな顔と声で質問をしてくる。
「・・・いや、流石に一般人には頼めないし、他の対魔師に頼むわけにもいかないだろ・・・?」
「・・・それは、そうだけど・・・」
昨日は思い切り他人に頼もうとしたことは置いておくことにした。
全ては恵理佳を納得させるためだ。
「まぁ、俺も仕事で、仕方なく、だな?」
「・・・」
何度も抱いたなんて口が裂けても言えたものではない。
だが、おかげでこれで何とか納得はしてもらえると思っていた。


「・・・私も、今度から一緒に行くから」
「・・・は?」
しばらくの沈黙の後、予想もしていなかった言葉が恵理佳から発せられた。
「兄さんが仕事に行く時は私も付いていく」
「何言ってるんだ?駄目に決まっているだろ」
真司が対魔師になったのも、係になったのも全ては恵理佳の代わり、為を思ってのことだ。
それが一緒にこられては意味がなくなってしまう。
「・・・傷つけたり傷つくのは恐いけど、私だって子供じゃないし・・・それに・・・」
「・・・?」
恵理佳の表情、声色から冗談や生半可な気持ちでの発言ではないことは感じ取れた。
「・・・またこんなことが起きないようにしっかり見張っておかないといけないしね」
「・・・なんだそりゃ・・・」
てっきりどんな真剣な理由が出てくるかと思えばとんだ肩透かしだった。
「兎に角、駄目なモンは駄目だ。お前を危ない目に会わせる訳にはいかない」
「・・・現場には警察の人達も居るんでしょ?」
「まぁ、居るが・・・」
係になっていなくとも高嶺の人間。
その手の情報は自ずと耳に入ってくる。
「前で戦うわけじゃないし・・・それに」
「それに・・・?」
真剣な眼差しでキッと真司を見つめる恵理佳。
「兄さんが守ってくれるでしょ?」
「ぐ・・・そ、それはそうだが・・・」
そう言われて無理。出来ないとは言える訳が無かった。
「じゃ、決まりね。次からは仕事行く時は連絡してね?」
「・・・はぁ・・・朝飯、作ってくれよ・・・」
「その前に洗濯しないと」
言いつつ恵理佳はベッドのシーツを洗濯機へと持って行く。
了承の言葉こそ聞けなかったが、話題の切り替えと真司の表情で承諾の返事と受け取り、上機嫌で家事を始める恵理佳。


真司はため息を吐きつつ、携帯に手を伸ばす。
着信履歴から名前を見つけ出し、ダイヤルする。
数コール後、受話器越しから郁の眠そうな声が聞こえてきた。


・・・・・・


『なるほどねぇ・・・いいんじゃないの?』
「・・・いいって、本当かよ」
一応は師匠であり、上の立場である郁の意見を聞こうと今までの経緯を簡単に説明した。
全てを踏まえたうえで郁はあっさりと承諾してしまった。
『戦力的には雪菜で十分だけど・・・雪菜と真司だけじゃまだ不安が残ってたしねぇ』
「・・・不安?」
『どっちも単純でしょ?恵理佳が付いてくれるなら安泰じゃない』
「・・・大きなお世話だ・・・」
反論できない自分が悲しかった。
『これで私は行かなくても安心出来るし、次からは三人で頑張りなさいな』
「・・・ふぅ、まぁ・・・分かったよ。そう伝えておく」
上官と言える郁から言われてしまっては頷くほか無かった。
『真司』
「んー・・・?」
電話を切ろうとした矢先、郁から話し掛けられる。
『恵理佳もそうだけど・・・雪菜も含めて、ちゃんと二人を守るのよ?』
「・・・あぁ、分かってるさ」
それだけ聞くと郁はいつもの明るい口調に戻り、さっさっと電話を切ってしまった。
(・・・ふぅ、色々大変なことになったな・・・)
台所で朝食の準備を始めている恵理佳の後姿を眺めつつ、これからのことに覚悟を決める。


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シンヤ(nanpP

Author:シンヤ(nanpP
・東方では始めて会った時からレミリア一筋。
・生粋の黒ニーソスキー。
・えろい。
・アイマスでは千早一筋。
・けいおんは澪。


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