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-紅魔館・テラス-
「…はぁ…」
大きな溜息をひとつ。
この一時間足らずで一年分の溜息を吐いた気がする。
真司が惚れ薬の効果で咲夜に猛烈アピールを始めてから小一時間。
最初は時間を止めて難を逃れたのだが…
安心して仕事を始めるとすぐに真司が見つけてはまた迫ってくるのだった。
広いとは言っても、咲夜がこの館から出られない以上はどうしても見つかってしまう。
しかも真司の方はかなり頑張って夏だというのに全力疾走して探しているようで、本当にすぐに見つかってしまっていたのだった。
その度に時間を止めては逃れていた咲夜だったが…
遂にはまともに仕事が出来ないと諦め、こうして火照った体を冷やすため、テラスに出て一息ついていたのだった。
「咲夜さん!」
「・・・」
一息ついていたのもつかの間、またもや真司が咲夜を見つけ、テラスへとやってきた。
軽い溜息を吐きながらも、また時間を止めて…そう思った矢先だった。
「どうして逃げるんだよ」
「…どうしてと…言われましても…」
逃げようとした矢先に、釘を打たれてしまった。
思わず答えてしまい、動こうにも動けなくなってしまった。
「…咲夜さんはどう思っているんだ?嫌いだって言うなら素直に諦めるけど」
「…その質問の仕方は…卑怯だと思います」
真司はいつも以上に攻め攻めだった。
しかも薬の所為か、少年のように真っ直ぐな目をしていた。
答える咲夜も何時もの調子が出ない。
淡々と答えるどころか、しどろもどろになっている。
その隙にも真司は咲夜の元へ近づいてきていた。
もう手を伸ばせば触れられる距離だ。
今回は勢い任せで抱きついたりはしてこないようだが…
「俺は咲夜さんのことを本当に好きなんだ」
「…真司さん自身は覚えがないかも知れませんが…真司さんは今、惚れ薬を服用されていて、今の私に対する感情はその所為なだけであって…」
真っ直ぐに迷うことなく気持ちを告げてくる真司に咲夜は真相を告げた。
何故かこの言葉を口にすることが躊躇われていた気がするのは気のせいのだろうか。
「…仮に咲夜さんの話が本当だとしても、薬の所為だけじゃあないさ」
「…そ、それに…真司さんにはお嬢様がいらっしゃいますし」
真司の口から思いがけない言葉が出た所為で、どもってしまった。
おかげで余り言いたくは無かった、主の名前を使ってしまった。
惚れ薬の所為で自分を好きになってしまって居たとしても、元々好きだった相手のことを忘れるということは無い筈である。
こう告げることで行動を自粛させることが出来れば万々歳なのだが…
「…その言い方だと、レミリアが居なかったらどうなっていたのかってことになるけど…?」
「そ、それは…言葉のあやと言うか…」
とんだ墓穴を掘ってしまった。
元々、口は達者な方だった真司だが、それは惚れ薬を服用していようが変わらなかったようである。
咲夜が珍しく困った様子で居ると、その隙に一歩、近づいて来る真司。
もう、後半歩で体が触れ合う距離である。
普段ならば絶対にありえないくらいに近い。
大抵、このくらいの距離まで事故なり何なりで迫った場合はナイフでも刺して華麗に追い返していた。
しかし、今は目と鼻の先に真司の顔がある。
しかもその口からは攻め攻めな言葉が発せられている。
レミリアお嬢様第一主義の咲夜からすれば異性などは全く興味はなかった。
それこそ、男女どころか、人間も妖怪も一緒だった。
そんな咲夜だが、真司がこの紅魔館に居候を始めてからだいぶ立つ。
その間はずっと世話を焼いていた。
一つ屋根の下で暮らしていた。と言えないこともない。
「…咲夜さん」
「いえ…あの…」
真司の手が咲夜の頬をそっと撫でる。
自分の心臓の音がとてもよく聞こえる。
まるで短距離走で全力疾走した直後のようだった。
手のひらにじんわりと汗が滲んでいるのは暑さの所為ではなかった。
頭の中に、色々と思うことが浮かんでは消え、当然主の顔も浮かびはするが…
今のこの状況や、何故こうなっているのかさえもあやふやになりつつあった。
「俺は、咲夜さんが好きなんだ」
「・・・」
真司のその真っ直ぐな言葉が耳を通って頭の真ん中に届いたとき、最早返す言葉が言葉になって出なくなっていた。
胸の鼓動は更に早くなり、熱でもあるのではないかと思うほどに顔が火照っている。
夏の夜風がやけに冷たく感じる。
「真司…さん」
真司の手で軽く顎を上げられ、今から何をされるか完全に理解しながらも全く拒絶することが出来なかった。
されるがままに身体を任せていた。
出来ることといえば、礼儀としてこちらも目を瞑るくらいのものだった。
「すとーっぷぅぅッ!!!」
「ごふっ」
瞬間、目の前にあった真司の頭はテラスの壁面へめり込んでいた。
夜空から舞い降りたレミリアの華麗なとび蹴りの効果は絶大である。
「お、お嬢様…!?」
「…全く…咲夜なら間違いは起きないと思ってたけど…何をちゃっかりといい雰囲気になってるのよ」
レミリアは軽い溜息を吐きながらテラスへと着地した。
「そ、それは……と言うか…やはり…お嬢様の所為でしたか…」
「…それはそうだけど、それとこれとは」
レミリアに言われて慌てながら答えた咲夜だが、確信を持った咲夜は反論をすぐさま開始した。
レミリアとしても痛いところを突っ込まれて多少たじろぐが、まだまだこちらが言いたいことがあると言わんばかりであった。
「それもこれもありませんわ、お嬢様の悪ふざけが全ての元凶です」
「…うぅ」
さっきまでの咲夜は何処へやら。
何時もの調子に戻っていた咲夜は何時もの説教モードでレミリアをたんまりと説教するのだった。
犠牲者でもある真司はレミリアの蹴りにより、完全に気絶、ノックアウトされていた。
こうして、真司だけが散々な目に遭った一夜が終わろうとしていた。
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