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試験的なイラストぶろぐ
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対魔征伐係.121「陽那襲来①」


夏の夜道。
学校に行き、バイトも終え・・・帰り道を歩いている真司の姿があった。
本来ならば足取り重く、だらだらと歩いているのだが、今日は少し違っていた。
その足取りは軽く、家へ帰るのが待ち遠しいと言った感じだ。
その理由は手に持っている袋にある。
(・・・早く帰ってやりたいもんだなぁ・・・)
今日は新作ゲームソフトの発売日だったのである。
学校が終わるとバイトまでの間に店で購入し、バイト中もずっとそのことばかり考えていた。
「・・・ん?」
ふと携帯の着信音が鳴る。
今の時間は夜も遅い。
こんな時間に掛けてくる知り合いは限られているが・・・
「・・・・・・」
携帯のディスプレイに映された名前を見てげんなりしつつも無視をするわけにもいかないので、電話に出る。
「・・・だいたい用件は分かるが・・・何だ?」
『今から遊び行っていい?』
電話の相手は陽那だった。
「・・・ダメだと言って断れるなら喜んで断るが」
『まぁ、ダメって言われても行くけどね~』
「・・・まぁ・・・いいけどさ・・・」
『こうして一応は事前に連絡してあげてるだけマシじゃない?』
陽那もまた、本日発売の真司が購入したゲームを楽しみにしていた。
その目的は明らかである。
「・・・お前の基準だとな・・・」
『んじゃ、今から家出るからよろしく~』
「・・・おう」
電話を切ると、溜息と共に自分の住むマンションを見上げる。
(・・・さっさと飯と風呂だけ済ませるか・・・)
下手をすればオールナイトになりそうな予感もするので、とりあえずは最低限度のことだけこなしておこうと思った。


・・・・・・


「おじゃましまーす」
「・・・丁度いいタイミングだったな」
真司が風呂から出て寛いでいるとインターホンを鳴らすと同時にドアが開き、陽那の声がした。
真司が玄関まで出迎えることもなく、すぐに陽那はリビングにやってきた。
「それじゃあー・・・早速やろうか?」
「・・・いきなり対人戦かよ」
買って来たゲームのジャンルは対戦格闘だ。
ゲームセンターにはなく、コンシュマーでのオリジナル作品である。
当然のように今回のプレイが初めてとなる二人。
技も何も分かっていない。
多少はプラクティスモードで慣らすのがセオリーではあるが・・・
「何言ってるの、やってればそのうち勝手に分かってくるって!」
「・・・へぃへぃ・・・」
陽那はぶつけ本番で慣らすのが当たり前らしく、すぐさま実戦へと狩り出される真司。
そして二人は対人戦を始めたのだった。


・・・・・・


開始からしばらく。
二人とも流石に今まで何度もこの手のゲームはやってきただけあり、すぐに馴染んできた様子だった。
今では普通に対人の駆け引きを楽しんでいる。
だが・・・それと共にやはり熱くなり、何時ものようになってしまう。
「・・・あ!ちょっと待って!」
「待てと言って待つ馬鹿がいるか」
陽那の悲痛な叫びを無視し、相手のミスにしっかりコンボを決めて最大ダメージをもぎ取る真司。
そのままそのラウンドは勝ち星を挙げる。
「くぅ・・・」
「まぁ、これが実力の差というやつだな」
今のところ、大雑把にだが真司の方が白星は取っている。
この試合も次のラウンドを取れば真司の白星である。
そして始まる第二ラウンド。
両者互角の闘いを繰り広げていたが・・・
全体的に大雑把、決め打ちが多めの陽那。
決め打ちは当れば一気に試合の流れを変えられるが、外せばその逆になってしまう。
お互いにじりじりと体力を減らしていき、後少し・・・そんな時・・・
「あぁ・・・ッ!?」
「・・・ぶっぱなし過ぎだぜ?」
またもや陽那の操るキャラは大振りな攻撃を外してしまう。
そこを冷静に確認し、またもやしっかりとコンボを入れに行く真司。
だが・・・
「ちょ、ちょっと待ったぁッ!!」
流石にこれ以上は負けたくないと思ったのか、陽那は身体をぶつけて妨害してきた。
「おま、妨害すんなよ!!」
身体をぶつけてきた衝撃で真司の足の上に置いてあったコントローラーが大きくずれる。
アーケードスティックを使っていた真司はおかげで操作がままならなくなってしまう。
「チャンス!」
「チャンス!じゃねぇ!!」


1p544.jpg


陽那は通常のコントローラーだったため、すぐさま無防備になった真司のキャラへコンボを入れようとする。
だが、真司も流石に理不尽に感じたのか、陽那に妨害し返す。
そんなリアル対人をしながら、二人は夜通し新作ゲームを楽しんでいったのだった。

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Author:シンヤ(nanpP
・東方では始めて会った時からレミリア一筋。
・生粋の黒ニーソスキー。
・えろい。
・アイマスでは千早一筋。
・けいおんは澪。


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