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【東方CG集(紅魔館編)】
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「こうやってお祭に来るのも久しぶりだね」
「・・・まぁなぁ・・・年中やってるもんでもないしな」
久しぶりの夏祭りということで、ややテンションの高い恵理佳に連れられて夜店が並ぶ境内を見て歩く真司。
沢山の人で賑わっている中、独特の美味しい匂いが鼻に付く。
「・・・焼きそば・・・お好み焼き・・・何にするかなぁ・・・」
この夜店で夕飯を済ませる魂胆の真司は真剣にメニューを選んでいた。
「・・・あ、兄さん、こっちこっち」
「・・・ん?」
夕飯のことだけで頭がいっぱいになっていた真司の腕を恵理佳が引っ張る。
強引に連れて行かれた先にはひとつの夜店があった。
そこには親子連れや子供たちが沢山居る。
「・・・金魚すくい・・・」
思わず店の名前を呟く真司。
「懐かしいよね~」
「・・・まさか・・・やるのか・・・?」
爛々と目を輝かせている恵理佳を見て嫌な予感でいっぱいの真司は聞かずに入られなかった。
「・・・え?」
「・・・」
何でそんなことを聞くの?と表情で返事をする恵理佳。
「お前な・・・去年の金魚も、一昨年の金魚もまだまだ現役バリバリだろ・・・?いい加減今年くらいは止めておいたらどうだ・・・?」
夜店の金魚はそんなに長生きするイメージは無かった真司だったが・・・
手塩に掛けて育てているのか、愛情を持って育てているのが良いのか・・・
恵理佳の家の金魚は数年は余裕で生きている。
おかげで今では結構な数の金魚が水槽には蔓延っている。
「・・・うぅん・・・確かに増えすぎちゃうのもあれだけど・・・すくうのも楽しいし・・・」
「・・・まぁ、それは分からんでもないが・・・」
「すくうだけすくって、そのまま返したらいいのかな?」
「・・・いや・・・それは・・・まぁ、別にいいんじゃないか・・・?」
そんな話は聞いたことが無かったが、本人がそれで良いと言うならきっと店側も承諾はしてくれそうな話ではある。
「それじゃ、ちょっと行って来るね」
「・・・おう」
そう言い残して恵理佳は子供に混ざり、金魚の前に座り込むと店のおじちゃんと相談を始めた。
・・・・・・
「今年も結構すくえたかなぁ~」
一枚の紙を破らずに何匹かすくうことの出来た恵理佳はご満悦の様子だ。
だが、その戦利品とも言える金魚は一匹も居ない。
「・・・まぁ、そうだなぁ・・・」
「・・・あ」
いい加減に空腹を満たすべく、食べ物屋に寄りたかった真司だったが、それよりも早く恵理佳にまた腕を引っ張られる。
行き着いた先は・・・
「・・・今度は水ヨーヨーか・・・」
「正式名称は水ヨーヨー風船って言うんだよ?」
「・・・へぇへぇ・・・」
真司は初めて知った水ヨーヨー風船の正式名称に対して某テレビ番組風に頷いておいた。
正直、今の真司にしてみれば興味はないものだ。
「じゃあ、やろう?」
「・・・俺もですか・・・」
「・・・」
「・・・やります、やります・・・」
相変わらずの無言の訴えに屈した真司は店の前まで行くとおじちゃんに代金を払い、ヨーヨーを釣る道具を手渡してもらう。
右から左へ流れてくる色とりどりのヨーヨーを観察する。
(・・・どうせなら沢山取るか・・・)
一度恥を捨て、金を払ってしまった以上はやってやるという心境になった真司。
じっくりと流れてくるヨーヨーを観察している。
その表情はとても真剣なものだった。
・・・・・・
「兄さんは三つも取れたんだ・・・」
「・・・まぁ、軽くこんなもんさ」
結果、終わってみれば恵理佳は二つに対し、真司は三つほどヨーヨーをゲットしていた。
今は二人揃ってヨーヨーをついてその跳ね返ってくる感触を楽しんでいる。
「・・・いや、違うんだ。俺は食い物・・・」
「食べ物・・・?・・・あ」
「・・・」
今度こそ、そう思った矢先、またまた引っ張られる真司。
着いた先は・・・
「・・・わたあめ・・・」
「食べるの久しぶりだな~」
目の前ではおじちゃんが専用の機械に長い棒を入れて、ぐるぐるとわたあめを作っていく。
既に恵理佳は店のおじちゃんに注文をしていた。
「兄さんは?食べる?」
「・・・そう、だな」
「じゃあ・・・すいません、二つください」
このままでは何時食い物屋に寄れるか怪しかったのでとりあえず何でも良いから腹に入れようと思った。
これが終わったらすぐに主食の夜店へ行き、買えばわたあめは食後にまで取っておけば良い。
「はい、兄さんの」
「おう」
真司は恵理佳からわたあめを受け取ると同時に代金を渡す。
そして多少店から離れると、すぐに行動に移す。
「よし、いい加減に・・・」
「兄さん」
決意し、いざ・・・そう思った矢先、恵理佳に制される。
またかとも思ったが、今度の恵理佳の表情は先ほどまでのモノとは明らかに違う。
「・・・どうした?」
「・・・向こうの森の方・・・」
言いつつ恵理佳が目線で指示した方へと目を向け、意識を集中させると違和感を微かに感じることが出来る。
その違和感はこの活気のある祭の場所にはそぐわない、冷たく暗いものだった。
「・・・こんな時にこんな場所で災忌か・・・」
「・・・早く行って確かめないと・・・」
「・・・やれやれ・・・」
確かに今の時間は夜ということには違いはないのだが・・・これほどまでに灯りを点け、沢山の人で賑わっている場所の近くで災忌を見つけることは初めてだった。
場所が場所だけに二人は急いで灯りのない、森の奥へと入っていった。
・・・・・・
「・・・居た」
「・・・成る程・・・思考力もない三下か・・・」
神社の境内から森へと入り、散策することしばらく・・・ほどなくして異形の形を成しているモノを見つける。
だが、その災忌から感じる威圧感や霊力は微量であり、その形態からしても最近の災忌ではなく、昔見たことのあるような力のない災忌の外観をしていた。
力も無ければ、それに比例して警戒心や思考力も薄いのかもしれない。
そう思った真司はさっさっと片付けることにした。
「・・・ったく、こんなヤツはさっさっと・・・」
溜息混じりにそう呟いた矢先・・・
「っと・・・」
半獣の災忌が真司へ向けて飛び掛ってきた。
その動きもやはり脅威となるほど俊敏なものではなく、後方へステップを踏み、何なく避ける。
「悪いが・・・って・・・」
いざ反撃・・・そう思った真司だったがその手が止まる。
「・・・刀なんて持ってきてなかったぜ・・・」
「・・・兄さん・・・」
愛用の刀、地祓は家にあることを思い出した真司はとりあえず恵理佳の元へと引き下がる。
この場合、適当な棒でもあれば十分戦えるのだが・・・
手に持っているのはわたあめと水ヨーヨーだけだ。
まさかこのわたあめで戦うわけにもいかない。
「兄さん、これ持ってて」
「・・・お・・・お・・・?」
恵理佳からわたあめと水ヨーヨー、持っていたバックを手渡される。
そして足元には下駄が置かれた。
「・・・俺、荷物持ちか・・・」
「私が相手の注意を引き付けておくからその間に兄さんは結界をお願い」
「分かった」
それだけ伝えると恵理佳は災忌へ向かって行った。
早々に攻防を開始する恵理佳と災忌。
相手も相手だけにさっさっと片付けるべく、真司も印を組む。
組もうとする・・・が・・・
「・・・これ・・・どうすっか・・・」
両手にはわたあめと水ヨーヨー、そして恵理佳のバックがある。
完全に両手が塞がっていた。
これでは印を組むどころではない。
「・・・兄さん?どうしたの・・・?」
しばらくしても反応がないことを心配してか恵理佳が一端真司の元まで引いてきた。
「・・・いや、両手が・・・って・・・」
事情を話すべく恵理佳の方へと顔を向けた真司だったが・・・
「お前のその格好の方がどうしたの、だぞ・・・?」
「し・・・仕方ないじゃない!こうしないと動けないんだもん!」
恵理佳は浴衣の裾を思い切りまくり、太股まで見えるほどになっていた。
元々丈が長い浴衣だけに今の格好は非常にえろく感じる。
が、本人はいたって真面目であり、その理由も最もだった。
「もう・・・お願いだから早くしてよね!!」
言いつつ恵理佳は再び災忌へと向かっていった。
「・・・そう言われてもなぁ・・・」
浴衣の裾の間から見える恵理佳の白い脚を見ながらどうするか思案する真司。
(・・・仕方ないな・・・)
このままでは埒が明かないと意を決する。
水ヨーヨーを両手首にはめ、バックも腕へぶら下げる。
両手にあった二つのわたあめを一気に口にする。
口いっぱいに甘く、もっさりとした感触が広がる。
(ぐあぁああああ・・・ッ)
夜でも暑いこの季節に水分の全く無いわたあめを口いっぱいにするのは自虐的行為以外の何者でもない。
時間が経てば経つほど辛くなってくるので急いで真司はフリーになった両手で印を組む。
(・・・ああぁ・・・集中し辛いな・・・ッ!!)
印を組むため手を動かすたびに両手首にした水ヨーヨーがぼよんぼよんと弾む。
そして口の中には甘さが広がり・・・目標座標である災忌周りを見れば恵理佳の浴衣をまくった姿が目に映る。
とても集中できるような状態ではなかったが、気合と根性で何とか印を完了させる。
やはり大した相手ではなかったようで、結界が生成されることも全く気づかず、あっけなく囲われ、消滅した。
「・・・私の・・・」
「・・・」
無事戦闘が終了し、しっかり裾の長さも元に戻した恵理佳が真司の元へと戻ってきた。
だが、その表情は明るいものではなかった。
先ほど口に入れたわたあめは二つとも程よく溶け、その大きさはだいぶ小さくなっていた。
まだほとんど口にしていなかった恵理佳は怨みつらみの目で見ている。
・・・わたあめだけの所為ではないような気もしたが、きっと気のせいだろうと真司は思うことにした。
「・・・いや、奢るから・・・色々と」
「・・・」
こうして終始恵理佳には頭が上がらなくなってしまった真司は久しぶりの夜店と祭を何とか楽しむことが出来たのだった。
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